王さん、勇退ですね。最終戦は勝って送り出せればというところだったんでしょうけど、残念でした。勝負の世界ですから仕方ないでしょう。そういう年だったからこそ辞めるという結論になったんでしょうし。最下位になった試合が最後の試合というのも何か象徴的な気がしました。
冷静に考えれば、世代交代というのも必要でしょうし、いつまでもONとか言ってる時代じゃないということも正論なわけですが、一方で、感傷的な気分になるのは、やはり、全盛期を知っている年代だからでしょう。福岡という街に移ったのも彼の晩年を輝かしいものにしてますよね。
巨人の監督から福岡の弱小球団ですからね。政治的な辛みや名誉とかではなく、本当に野球に心血を注いだということなんでしょうし。イチローが、「偉大な記録を作った選手は多いけど、偉大な人間は少ない」という名言も良かったですね。
でも、イチローの「野球界には尊敬できる人は本当に少ないんです」は、辛辣でしたね。敵を作るだろうな。そうやって自分を追い込んでいるのもイチローさんなんでしょう。彼もロックな感じです。
イチローもそうですけど、パリーグの選手の方が王さんに対して思うことも多いでしょう。プロ野球界がセリーグを中心に巨人の意のままに動いてきたというのは周知のことなんでしょうし、それを身をもって知っているのがパリーグの選手なんでしょうからね。ああいう人こそ、コミッショナーになるべきだと思いますよ。
で、王さんのニュースを見ようと思ってテレビをつけたら、NHKで沢田研二さんが歌ってました。還暦ツアーの最中なんだそうです。最後に、タイガースのドラマーだったピーこと瞳みのるに向けた歌を歌ってました。ピーはタイガース解散後、高校の先生になったんですよね。
一緒に京都に帰ろう、そうじゃないのなら一生会わない、という話があった、というエピソードが披露されて、その曲が歌われてました。本当に会ってないんだなと思いましたよ。この歌を歌いに出てきたんだなという感じでしたね。
王さん、ジュリー。ユニフォームを脱ぐ王さんと、還暦でかつての友人に向けて歌うジュリー。そうやって、一つ一つ何かが終わったり、過ぎてゆくということを見せられている気がしました。若い頃感動した場面が多い分、その終わりを見ることもまた多いことになります。
どんどんそういうことが増えるんでしょうね。団塊の世代のこれからは、追悼や追想、回想や回顧だらけになるのかもしれませんね。それが豊かなことなのかどうなのかは、判断しかねることではありますが。どっちかなあ。でも、思い出には事欠かない世代ではあります。
個人的には、まだまだ新しいものが見たいと思ってますが。そう思えるうちが花でしょうか。でも、ピーは、あの歌をどんな風に聴いたんでしょうね。GS、好きだったなあ、とやっぱり回顧してますが(笑)。広島で打倒タイガースを夢見ていたのが拓郎さんのバンドでした。ジュリーと拓郎さんの共演というのは見ないままに終わってしまうんでしょうか。
というわけで、気持ちよい秋晴れでした。メガネ作りました。明日のHYの横浜アリーナには間に合いそうです。今日の曲ですね。久々に聴きました。タイガース、「君だけに愛を」。じゃ、おやすみなさい。