素敵な女性でした。聡明で知的。それでいて高慢なところがない。アーテイスチックでありながら、地に足が着いている。昨日も書きましたけど、アルバム「KEY」は素敵なアルバムです。一音一音が見せてくれる情景がある。ナチュラルでしっとりと細やか、匂い立つように切ない。そんなアルバムです。
発売になったばかりのシングル「受け入れて」は、性同一性障害の友人をモチーフにした書いたそうです。プロモーションビデオが泣けるんですよ。フランケンシュタインのようなモンスターが、自分を分かって欲しいと涙をこぼしながら告白するんですね。
街を歩いていててもバスに乗っていても、誰もが奇異な目で見る異形の悲しみ。一青さんは、そのモンスターの友人のぬいぐるみに扮しています。そのビデオを見ながら、節分のことを思い出しました。いつ頃からかな。節分のあの”鬼は外”がとっても違和感を感じるようになったことがありました。
だって、鬼だって、好きで鬼に生まれてきたわけじゃないでしょうし、自分が鬼であることで苦しんでいたりする人、じゃないか、鬼もいるんでしょう。反対に、子供達の中にも鬼と遊びたいという子もいるんでしょうけど、みんなで一斉に追い出してしまうんですから。残酷な風習だよなあと思うようになったんですよ。
インタビューの中でそういう話しにもなったりしたんですが、彼女も「鬼にぶつけられなかった」という話しをしてました。性同一性障害というと、ゲイやレズというところばっかりに話しが言ってしまうんでしょうけど、それだけじゃない人間の中の偏見や差別を歌ったラブソングのように聞こえました。
彼女は音楽療法もやってるんですね。第一線のメジャーなアーテイストでそういうこともやっている人は多くないですよ。貴重な人と出会ったなと思います。インタビューは中身が濃かったんで、いつもより短めに終わりました。ほとんど編集しないで出せそうです。来週と再来週のオンエアです。
そうだ、以前、みゆきさんが、人間の遺伝子には”男と女”のどっちかだけじゃなくて”男・女・男”とか”女・男・女”とか、色ん組み合わせがあるんだという話しをしてました。男っぽいとか女っぽいというのはその割合ということで、男性の中にも女性はいるし、その逆もあるというんですね。というようなことも思い出しました。
今日はGLAYの渋公でした。CCレモンホールですね。TERUさんが、渋公!と言ってしまって、CCレモンさん、すみません、と謝ってました。僕らも今も渋公と呼んでしまいます。久々の東京、燃えてました。だって、渋公ですもん。3ヶ月間全国を回ってきた思いの丈を吐き出してました。明日もあるんですけど、明日は「オールナイトニッポン」40周年コンピの打ち上げ食事会なんです。僕は、次は札幌かな。
というわけで、帰りに一人で食事をしたんですが、ボーッと新聞を読みながら食べていて、お金を払うのを忘れて出てしまい、店の人に追いかけられてしまいました。みっともなかったなあ。彼がいい人で、肩を叩いてこっそりと、「お支払いは」とささやいてくれたんで助かりましたけど。まあ、後ろからでも逃げるようには見えなかったんでしょう。当たり前ですよ(笑)。交番にでも連れて行かれたら、大変なことでした。
さて、今日の曲です。印象度は、一青窈さんですか。アルバム「KEY」の先行シングルです。テーマのことを考えなくても素敵な曲ですよ。「受け入れて」を。じゃ、お休みなさい。