”進化”というには何だか大げさな感じがしたんで”進歩”と書いてみたんですが、どうなんだろう、進歩と呼ぶのかな、とふっと思いました。”進化”というのも、コマーシャルメッセージとして手垢がついてきた感じですよね。
何年か前までは、バンドやアーテイストが少しずつ変わっていったり成長したりするのを”進化”と呼ぶことが新鮮でしたけど、最近は使いませんものね。例えば、恐竜が形を変えたりとか、生物学的に明らかに変わっているのなら進化、なんでしょうけど、そこまでじゃないというのもあったのかもしれません。
何の話しをしようとしたのか。そう、i-podだ。今日、有楽町のニッポン放送(やっぱりカタカナですね)で打ち合わせがあった帰りに、有楽町のビックカメラに寄ったんですよ。それで、i-pod売り場の賑わいにビックリという感じだったわけです。ビックリカメラでした、はい(笑)。
あんなに色んなタイプやそれぞれ向けのアクセサリーが出てるんですね。卓上スピーカーくらいは持ってますけど、そんなレベルじゃなかったですよ。目覚まし付きとか、お風呂の中用とか、数センチのものまでありました。今頃言ってるのか、という感じでしょうけど(笑)。
あんなに小さくて映像も見ることが出来るんですね。僕のは30GBというヤツですけど、大きいのは160GBというのもありましたよ。一体何曲入るんだろう。あ、「GB」というと、僕らはソニマガの雑誌「ギターブック」を思い出してしまうんですよ。これがまずジェネレーションギャップでしょうね。ま、年ということっすけど(笑)。
30GBで7500曲だから160GBだと単純計算で約40000曲ということになるのかな。合ってますか、心許ない(笑)。40000曲ということは、10曲入りのアナログ盤だと、4000枚か。すごいな。アナログ盤の時代には、家にも5000枚くらいはあったでしょうけど。あれが、丸ごと入ってしまうのかと思うと、呆然としますね。
そんなに必要なのかな。もちろん音楽だけに使うんじゃないでしょうし、映画も入るんでしょうね。でも、あんな小さな画面で映画を見ようとは思わないっすよ。ポータブルのDVDがギリギリでしょうけど、慣れるのかなあ。どうなんでしょう。
いつだっだか、陽水さんが、「今の若者は勉強家だよねえ」と言ってたことがありました。それは、情報に対しての姿勢なんですけどね。彼の頃は、「デイランが好き」と言っても、せいぜい曲を覚えることくらいだったのに、今は、もっと細かく勉強している、ということでした。
どっちが良いのか分からなくなって来ますよね。もちろんどっちが良いという次元じゃないないんでしょうけど。それれの時代を比べてみることは意味があるような気もしてます。それは”聞かれる”人達、つまりミュージシャンにもとっても無関心ではいられないんでしょう。
GLAYの今度のシングル「Ashes.EP」の”EP”はアナログ盤時代のシングル盤のことですけど、TAKUROさんもそんなニュアンスの話しをしてましたね。一曲目の「ASHES」には”1969”というサブタイトルもついてます。「生まれる前ですけど、あの頃の方が音楽の聞かれ方にも熱があったのかもしれないと思うことがある」と言ってましたね。
音楽の量と質、というんでしょうか。もちろんそれはi-podの問題ではないんでしょうけどね。ただ、少なくとも言えることは、i-podは難聴を進行させることは間違いありません。そんなオチか(笑)。僕の耳では11月になろうと言うのにまだ蝉が鳴いてます(笑)。
というわけで今日の曲です。GLAYの「Ashes.EP」の中からビートルズの「MOTHER NATURE’S SON」を。母なる自然に抱かれた息子という意味でしょうか。彼の耳には、イヤホーンは入ってるのかな、じゃ、お休みなさい。