ま、元ネタは言わずとしれたビートルズの「A Fool on The Hill」なわけで、少し拝借という感じですが、今日も一日家にいたら、そういう感じになってました。もちろん自分のことですけど。年賀状の返事の寒中見舞いの印刷を頼みに行こうかなと思ったりしていたんですが、結局、昨日と同じでした。風邪薬も飲んでましたしね。
で、ボーッとCDを聞きながら明日の「J-POPマガジン」の進行表とか、去年書いた原稿のデータのバックアップとかをやっていたんですが、一日いるとかなりのCDが聞けますね。で、fool on the hill、みたいな気分になった次第です。世間と切り離されてボーッとした時間が過ぎてゆくという感じですけど。
何を聞いたのかな。去年聞けなかったポルノグラフィテイの新作「m-CABI」、GLAYの「UNITY」、RADWIMPSの「おかずのごはん」、ピローズのトリビュートアルバム「シンクロナイズド・ロッカーズ」、おおはた雄一「SONG BOOK」、HEAT WAVE「LAND OF MUSIC」..。
それぞれに感想はありますがそれはまたの機会ということで。でも、そういう時間も悪くないですよ。というより、なかなか快適です。根はお宅だったのかもしれません(笑)。原稿もライブなければそうやってボーッと音楽に浸っているだけで良いんでしょうね。
きっと誰にもそういう時間は必要なんだろうなと思います。さっき、ニュースを見ていてもそう思いました。あの幡ヶ谷の歯医者さんの兄姉の殺人事件です。悲しい事件だなあと胸が痛くなりました。亡くなった妹さんも痛ましいですけど、あの兄の気持ちを思うとやりきれません。
あのお兄さんにとって”夢”ってどういうものだったのだろうと思います。本当に心の底から歯医者になりたかったのだろうか。親の意向はそこに介在していなかったのだろうか。もし、親が「歯医者になんてならなくても良いんだ」と別の選択肢を示すことが出来ていたらどうなっていただろうとか、色々考えてしまいました。
頑張っていないといけない。夢に向かっていると見せないといけない。誰から見ても良い子であり続けないといけない。そんな自縄自縛はなかったのだろうか。”夢”というのはそんなに頑ななものなんだろうか。
ちょうど、「B・PASS」でのTAKUROさんのインタビューに”夢と目標は違う”という話しが出てきてました。それは松坂選手も言ってましたね。夢は叶わないもので、叶うのは目標なんだ、という発言がありました。夢は叶ったら夢じゃないんですよ。で、目標は、切り替えらるものなんですよね。歯医者になるのが難しかったら、切り替えれば良いんですけど、そう出来なかったということなんだと思うんですが。
前にちょっと書きましたけど、以前、7年間ほど、東京医科歯科大の非常勤講師をしていたことがあります。教養部の”芸術”だったんですが、ま、こういう音楽の話しをしてました。その時にも、お医者さんの世襲の多さに対して、疑問を感じたりもしていたんですが、あの事件には、そういう背景もあるような気がしてます。
”fool in the 歯医者一家”になれたら、あんな事件は起きなかったんじゃないかなあと思ったりしてます。馬鹿でも良いんですよ。その人なりに生きて行けたら。痛ましいなあ。”夢”なんかなくてもいいじゃん。”夢”のないのは駄目なヤツ、そんな風潮を作ったのは大人達かもしれませんよ。つまり、僕らです。
というわけで、明日は「J-POPマガジン」。今年最初のゲストはCHAGE&ASKAです。で、終わってから雪の軽井沢。fool in the snowになりそうです(笑)。今日最後の曲です。何だろうなあ、bankbandの「to U」かな。慌てなくても良いのに。頑張らなくても良いのに。じゃ、お休みなさい。