昨日の続きになりますね。行ってきましたよ、永チャンの武道館。いやあ、良かったですよ。何と言うんだろう。枯れてないというか、番を張っているというか。目一杯やってましたね。自分で自分に妥協を許さないというか。そんな現役感というか。色っぽかったですしね。
元々彼のステージには、”劇的なショーマンシップ”とでも言えそうな華やかさはありましたけど、そこに自然さが加わったというのかな。若い頃の突っ張ってそうしている感じはなくなって、彼の本当に持っている資質みたいなものが、すごく良い形で出ている感じでした。
彼じゃない人が同じ事をしたら気障で鼻持ちならない仕草やアクションが、様になっている。そういう点では他にいないでしょう。今の若いミュージシャンを見渡してもそうですよね。ワン・アンド・オンリーです。拓郎さんとは違った意味で、でしょうけど。
ロックンロールだったんですよね。8ビート。日本のバンドの持っている8ビートとは違う肉体感というんでしょうか。ドラマーがアメリカ人だったということもあるんでしょうけど、あのざっくりとしたぶっとい8ビートが様になっていました。
”ロックオペラ2”というタイトルのライブでしたけど、前回よりも演劇的な要素が加わって、まだまだ変わって行きそうな予感もありました。でも、57才ですよ。それだけですごいよね。もうミックジャガーを神格化してありがたがっている時代は終わったんですよ。日本にもそういう存在がいるわけですからね。
三日連ちゃんの三日目でした。何で、今日行ったかというのはそれもあったんですよ。昨日書いた”記念日”ということで言えば、昨日行くべきだったんでしょうけど、三日連ちゃんの三日目を見てやれ、という業界っぽい意地の悪さがあったのも事実です。でも、そんなせこい了見は完璧に打ち砕かれました。だって、声が出ていてすごかったんですよ。動きもですけど。
演出や映像もお金かかってましたしね。”賭けている”感じがひしひしと伝わってきました。見ていて、俺も頑張らないとと思わされました。それはファンの皆さんと同じですよ。あれだけ身体を動かすことがどういうことかは、この年代だからこそ分かります。ほんとうに頭が下がりますよ。
そんなわけで、今日、最後の曲ですね。「サブウエイ特急」をやってましたね。”畳じゃ死なねえぞ”という歌詞が、70年代よりもリアルに聞こえました。畳じゃ死なない、ステージで死ぬ、彼もそんな一人になりそうです。その時、僕は客席に居たいです。じゃ、お休みなさい。