びっくりしましたねえ。ほんとかよと思わず目を疑いました。逆だと思ったんですよ。東芝がEMIを買い取った、つまり100%日本資本のレコードが誕生した、ということだと思ったんですが、とんでもなかったですね。
ご存じない方も多いでしょうけど、今朝の新聞に載ってました。東芝が持ち株を全てイギリスのEMIに売った、というんですよ。詳しいことは分かりませんが、つまり音楽から撤退するというんですね。何じゃ、そりゃ、ですよ。一応、”さらば”としましたが、本音は”くたばれ東芝”です。
すいません、言葉が汚くて。英語で言えばfuckですからね。まあ、昔「くたばれヤンキース」という映画がありましたけど、その程度の冗句だと思ってください、と、まとめようとする自分が嫌だ(笑)。
だって、全ての権利が二百何十億かな。たたき売りじゃないですか。情けないでしょう。僕は民族主義者じゃないですし、どちらかと言うと、ナショナルなものよりインタナショナルな価値観の方に重きを置くタイプですけど、これは別だと思うんですよね。
音楽はその国の文化ですから。特にポップミュージックは、その国の若者たちの作り出してきたものですし、生きた文化財ですよ。東芝EMIは、その中心だったじゃないですか。それをまあ、外資にたたき売るというのはどういうことですか。
日本のレコード会社の実体、というんでしょうか。親会社の電機メーカーの意向が全てを決めてゆく。その典型的であり最も悲劇的な例ですよね。68年にフォークルの「イムジン河」が発禁になった時も親会社の意向という背景がありました。
タイマーズの「COVERS」の時もそうでしたよね。原発を皮肉った歌が、原発を作っている親会社の経営方針に反するということで発禁になってしまいました。今回のことも音楽は原発や宇宙開発よりも儲けが少ないということに尽きるんでしょうね。
音楽は人も殺さない、環境も汚さない。だから素晴らしいわけですが、悔しいなあ。EMIのアーテイストが心配です。ねえ、ユーミン、永ちゃん、ヒムロック、GLAY、宇多田ヒカル、素晴らしいかけがえのない人がたくさんいますよ。東芝は彼らの価値を認めなかったということなんでしょうか。CD不況よりよっぽど深刻な気がしているのは僕だけでしょうか。
アーテイストの皆さんにはめげないで良い音楽を創って欲しい。それに尽きます。もう東芝の電気製品は一生買わないぞ、と思って、机の上にある電池を見たら東芝でした。あーあ、無力です(笑)。
そんなわけで今日最後の曲です。今からでもそいつを殴りに行きたい、心境です。CHAGE&ASKA「YEAH!YEAH!YEAH!」を。あ、明日の「J-POPマガジン」、よろしくです。そんな話しはしませんけど。ここだけです。じゃ、お休みなさい。
あ、そうだ。今日、こうせつさんのCCレモンホールに行きました。そう、これも腹が立つんだ。何で渋谷公会堂じゃないの。サントリーに恨みはないですけど(笑)。で、こうせつさんも「つま恋症候群」にかかって、抜け殻だそうです。何だか親近感を感じました。