ラルクの東京ドームを見て、帰ったら、ちょうど12チャンネルの「音遊人」という番組をやってました。10時54分かな。12CHは前からそのあたりの時間帯で音楽のドキュメンタリーをやっていて、結構気にはなってたんですね。以前やっていた「音楽が終わる時」とか「音楽の向こう側」とかいう題名だったかな、それは割と面白かったんですよ。
で、この「音遊人」というのも番組表では知ってたんですけど、見るのは初めて。今日扱っていたのはクレージー剣バンドの横山剣さんでした。でも、正直に言ってつまらなかった。通り一遍というのかな。別のこのナレーションだったら、名前を入れ替えれば誰の時でもいいじゃん、という建前に終始してる感じだったんですよ。
横山剣さんにしかないドラマというのもあるんでしょうし、彼だから表現出来ることもあるんだと思うんですね。46才、一度はバンドを辞めた人間がもう一度音楽に賭けてみようと思う。それだけでも十分なドラマなのに、そこには全然切り込めていないという感じでした。
案外難しいんですよ、音楽ドキュメンタリーって。ライブの様子と楽屋と自宅、オフの日に行く場所を一通り押さえて、インタビューを加えれば済むということじゃないはずなんですけど、そういう番組でした。勿体ないなあと思うんですよ、テレビの人間は何をやってるんだろうと、忸怩たる思いにとらわれます。何だか昨日の続きですね(笑)。
その人を通して何を切り取るか、というのかな。どんなドラマを伝えようとするのかということでもありますね。ツアードキュメンタリーで陥りがちなのが、楽屋とステージとオフで食事をしている映像だけになってしまって、延々同じような画が続いてしまうということなんですね。それで、袋小路になってしまって、どこか特別な場所でロケをするという苦肉の策になるわけです。
最近は、映像主流ですから、猫も杓子も、というと猫が怒るよな(笑)。ともかく回せば良いという風潮もありますけど、そういうことでもないと思ってます。我田引水、自画自賛になりますけど、浜田省吾氏のツアーについた僕の本、「ON THE ROAD AGAIN」とGLAYのツアーを書いた「夢の地平」は、映像では出来ないことをやれたかなと思ってるんですよ。もしご興味がおありになれば一度読んでみてください。
音楽番組は決して多くないですし、もっとちゃんとしたものをやって欲しいよなあと思います。昨日かなNHKのBSでやっていた「昭和歌謡黄金伝説・中村八大といずみたく」もそうでした。昔の紅白の映像を出せばそれで済むと思うなよ、という感じでした。
NHKには以前、「世紀を刻んだ歌」という力作シリーズがありましたけど、あれは、古き良き時代になるのかな。やりたいことは沢山あるのにやる場所がないと嘆いている身にとっては、悔しい番組でした。
というわけで今日も雨です。また雨の日曜日だ、”雨がしとしと日曜日~”と、これじゃ先週と同じですね(笑)。今日最後の曲です。ラルク・アン・シエルは15周年の記念ライブでした。最後の曲でした。「虹」を。夢の中で虹が見えますように。明日は京都でGLAYのライブ取材です。でも、紅葉シーズンでホテルが取れてません。どうなるでしょう。じゃ、お休みなさい。