終わりましたね。というのかな。確かに終わったんですが、その一面で、何が終わったのかなあという感じもしてます。どう言えば良いのかなあ。複雑でもないんだけどうまく言葉が見つからないという感じでしょうか。それだけ味わいも深いし、感慨も特別ということなんでしょう。
それはそうですよね。そんじょそこらの野外イベントではありません。31年ぶりという時間の経過ももちろんのこと、60才になった人がこれだけのことをやった前例はないわけですし、みなさんも含めた大人がコンサートにあれだけ集まったということも初めてなんですから。
僕自身のことで言えば、取材という立場ではなくて、全くのスタッフとして関わることも未経験でしたし、簡単に良かったですねえと言えない様々な思いもあるわけです。コンサートは素晴らしかったし演奏も歌も予想を凌いでました。でも、それとは別に、もっと何か出来たんではないかとか、本当に出来ることを全てやったのだろうかとか、普段は考えないようなことも考えてしまうんですよ。
だって、コンサートが終わってから、同業の評論家に「どうでした?」とか聞いてしまったんですよ、普段は聞かれる立場なのにね、彼のもったいつけたような言い方にむかついたりしてましたね、偉そうなこと言うんじゃねうよ、という感じでした(笑)。それだけスタッフだったということなんでしょう。
すごい一週間だったなあという感じです。修学旅行か合宿かという雑魚寝。だって新聞を読むのも一週間ぶりでしたから。ということは新聞がなくても困らないということかな。新聞連載を3本も書いている人間にとっては、ゆゆしきことですが(笑)。
でも、新聞はちゃんと扱ってくれましたね。これは心から感謝してます。僕が見たのはスポーツ紙5紙と朝日・毎日でしたけど、一般紙の一面にコンサートの記事が載るのは99年のGLAY20万人以来かなと思ったりします。
一番良かったのはスポニチかな。見開きを丸ごとでしたからね。僕も原稿を書いてますが、あの紙面に名前があるのは光栄です。三部と四部の休憩時間に書き殴った割にはちゃんとしてるかなと自画自賛ですけど(笑)。あ、僕のプロフィールの誕生日が違ってましたけどね。16日じゃなくて12日です。これもスポーツ紙らしいかな(笑)。
何だか冷静になれないんですよね。感じたことのない脱力感と、虚無感。今朝、歩いて会場を見に行ったんですけど、昨日までそんなに耳に入らなかった鳥の声が染みるようで、秋の空とハラハラと落ちる枯葉にしんみりしてしまいました。こうやって色んな事が終わってゆくんだなあという感じでしょうか。
終わりと始まり、とよく言います。意味もなく常套語のように使うこともあります。でも、そういう感じです。昨日のコンサートが何だったのか、これから考えると言うことになる気がします。終わったことと始まったこと。今からが本当の最終章の始まりということなのかもしれません。拓郎さんにとってだけでなく、僕も含めて同世代の全ての人にとってですけど。
昨日は朝からおにぎり一個でした。打ち上げも3時近かったです。立ち去りがたい。終わるのは忍びない、そんな夜でした。今日、帰り際に森林温泉に入って新幹線に乗ったら、爆睡でした。自分のいびきで起きるという、周囲の迷惑きわまりない最低の乗客でありました(笑)。
出たがりトミーと散歩に行ってきました。10日ぶりになるのかな。虫が鳴いて、肌寒い風が吹いてました。蚊に刺されることもなかったです。あんなに群れていた蚊はどこに言ってしまったんでしょう蚊(笑)。たった一週間で、季節が変わってしまったようです。無常の秋です。昨日の体験がみなさんのこれからの人生にどんな風に残ってゆくのでしょうか。
と言いつつ、感慨に浸る間もなく、明日、原稿が3本ありました。カレンダーと手帳を見て、ガーン!忘れてたぜ!という感じでした。だって、一週間の間、手帳も開かなかったんですよ(笑)。浦島太郎というよりつま恋太郎でありますね。
そんなわけで最後の曲です。何だろうなあ、やっっぱりこういう気分です。「祭りのあと」。昨日、打ち上げて岡本おさみさんと久々に話し込んでしまいました。20年以上ぶりかな。みんな元気で居て欲しいなあ。僕も、新しい日々が迎えられるように頑張ります。お疲れ様でした!そして、ありがとうございました!お休みなさい!