やっと書きました。「小説・吉田拓郎」。小学館の雑誌「文芸ポスト」に連載中だったんですが、9月に出る号で完結します。今日、書き終えました。合間を縫い縫いだったんで、結構難産でしたけど、ようやく最終回でした。難産、なんざんしょって、この間と同じじゃん(笑)。
いつから書き始めたんだっけな。拓郎さんが病気をした年の秋からだから2003年からで丸3年連載したことになったんですね。まあ、季刊なんで、そんなに沢山書いた感じはしませんけど。そんな言い訳は聞かん、とか言われたりね(笑)。それでも、12回かな。一回が400字原稿用紙50枚平均としても660枚。普通の単行本が300枚くらいと言いますから、かなりの量かもしれません。
元々文学少年だったわけじゃないですから、やっぱり「小説」というハードルは高くて、途中でこんなことを書いて良いのかなとか、これで良いのかとか悩みました。厳密に言うと、小説とノンフィクションの中間のような形なんですけどね。でも、嘘350くらいなんで(800もないんですよ)、一応は小説です。
拓郎さんはフォークの人、と言われてますけど、元はR&Bのバンドを組んでました。岩国の米軍キャンプで演奏したりしてるんですよ。60年代の広島の背景も踏まえつつ書ければなと思って始めました。映画「アメリカングラフィテイ」みたいなバンド小説にしたかったんですね。
まあ、出る前ですからいくらでも言えます。出てからだと、何じゃ、これと言われそうですけど、思いがけない結末になってます。当初イメージしたようには終わってますけど。でも、3年間もやってるんで、最初の方は覚えてない、読んでない方も多いでしょう。
そんな方のために!きっと年末までには単行本で出ると思いますよ。多少手直しは必要でしょうけど。僕はバンドをやったこともないし、ミュージシャンだったこともないんで、その辺のリアリテイは不安もありますけど。でも、面白いだろうとは思います。
これで拓郎さんとの約束を果たしたことになります。何しろ、「ダウンタウンズを小説にしたい」と言ったのは10年前ですから。構想10年!これカッコイイかな(笑)。でも、僕も今年が大台(50ですけど、嘘)なんで、間に合った感じです。肩の荷が下りました。
今日、「AERA」で「つま恋」を書くというライターと話をしました。まあ、以前から知っている人間ではあるんですけど、こういう立場で話すとなかなか面白かったですね。どんな風に書いて欲しいかとか、どういうイベントであるか、話しながら、自分でも分かってくるんですよ。人に説明することが自分の理解を助けるというのは本当ですね。
みんなもそうかもしれませんが、「つま恋」の話をする時に「75年の時は」という言葉が枕になってますよね。あれは違いますね。今回は今回なんですよ。しかも、絶対に今回の方が意味も大きいです。きっと、この後に続くアーテイストの指針になるコンサートになると思いますよ。
75年はもう要らない。これは今からの僕の合い言葉になりそうです。そんなわけで、今日は、ゆっくり眠れそうです。明日は、BAYFMのオールナイトですから、今日、思い切り寝ます。で、今日、最後の曲。そう、昨日、布団に入ってから思い出したんですよ。自律神経の歌。小山卓治というシンガーソングライターが「アスピリン」という曲を歌ってました。
僕には必要ないですけどね。そう、明日のBAYFMでかけようと思っている曲です。鈴木雅之さん。「ガラス越しに消えた夏」。消えそうですね。夢の中ではまだ夏ですけど。じゃ、お休みなさい。