いたんですよ。今、猫の散歩に行ってきたら、公園のアスファルトの上を結構長いのが数匹、のたくりまわってました。街灯のほのかな明かりの中だと、妙に気色悪いですね。十センチくらいはあったかな。伸びたり縮んだりしてるんで、正確な長さは分かりませんけど。この辺は、まだ23区内に比べると、地面もあるんで、珍しくないのかもしれませんけど、僕は何だか久々な気がしました。
もし、その辺に数十匹とか大群がうようよしてたら、何かの前触れかなと思ってりして、写真でも撮って週刊誌に送ろうくらいの山っ気を出したかもしれませんが、数匹でしたからね。ふんふんと観察してしまいました。「出たがりトミー」も、同じように地面に座り込んで、「アリャー」というような顔で珍しそうに見てました。手も出さないで、妙な猫です(笑)。
ミミズの成虫ってどのくらいになるんでしたっけ。理科は苦手だったからなあ。昆虫採集なんかは嫌いじゃなかったんですけど、ミミズを使った実験とかあんまり好きじゃなかったですね。まあ、最近は昆虫採集なんてやる小学校はないでしょうけど。自分で標本を作ったりしました。上手じゃなかったですけど。
釣りをやる人はミミズの世話にはなってるんでしょうね。大物を釣るには10センチくらいのミミズをつけるという話も聞いたことがありました。でも、何だか気持ち悪そうですね。ミミズのたたりとかないんでしょうか。いやだろうなあ。夜中にミミズの大群がおそってくる夢とか見たら。蛇の夢はよく見るんですよ。縁起が良いという人もいますけど、どうなんでしょう。蛇は性的なものの象徴という人もいます。だったら、僕は欲求不満オヤジということになりますね、縁起が良いのか欲求不満なのか、はっきりしてくれ(笑)。
ミミズって鳴くんですよね。どうにも虫とは思えないジーという地面の下をくぐるような鳴き声はミミズなんだそうです。僕の耳の中にはいつも、ミミズがいますよ。軽い難聴ですから。人間ドックに行くと、たいてい、一番上の高い音が聞こえなくて、軽い難聴と言われます。鎌倉時代の人間みたいでしょ。南朝北朝、やってしまったね、オヤジギャグ、お恥ずかしい。
そうだ、オケラって覚えてますか。あれも鳴くんですよね。妙な虫だったなあ。不格好で手ばかり大きくて、顔(というのかな)の前で、水をかくように広げるんですよ。「何とかの0000どーのくらい」とか言って、友達をはやしたりしましたね。知らないか、そうでしょうね、ええ、戦前の話ですけどね(笑)。
競馬場に行く道をおけら街道と言いますよね。負けてスッカラカンになって一文無しになった人を”オケラ”と言ったりするんですよ。オケラにすれば、自分のせいでも何でもないのに、良い迷惑ですよね。かわいそうな虫かもしれません。一方には黄金虫(こがねむしですよ)なんていう景気の良い名前もあったりするのに。
ミミズのオケラも普段は地面の中に住んでいて、人様に迷惑をかけているわけじゃありませんよね。そうか、モグラというのもいるな。モグラはそんなに理不尽な扱いは受けてないか。結構かわいいイメージもありますよね。
地面の下にもいろんな生き物がいます。そんな生き物がいるから、地上の草木が成長するのかもしれません。地面の下に生物が存在出来なくなった時、それは大地の死に繋がるのかもしれません、とまあ、何だかエコロジー的な話になりましたねえ。
さて、僕の耳の中のミミズも鳴いてますよ。今日最後の曲、ありましたねえ。みゆきさんのアルバム「心守歌」の中の「月迎え」。虫の音から始まってました。虫の背中について歌っている歌はあの歌くらいでしょう。そろそろ、梅雨が明けて、虫の声が聞きたいです。じゃ、お休みなさい。