いやあ、カッコ良かったですねえ。Zepp羽田で行われた「LAST GIGS」東京ドーム公演のフィルムコンサート。開演前から長蛇の列で始まってからも歓声と拍手でまるでライブ会場みたいな盛り上がりでした。
上映されたのは東京ドームの二日目。最終日の三日目は映像化もされてるし、その後見る機会もありましたけど二日目は若干印象が薄れてましたからね。撮影したカメラの台数も違ったのかな。アングルとかカメラワークとかも違う、新鮮でした。
最初のうちは10年かあとか若いなあ、とか割と客観的に見てましたけど途中からそうじゃなくなった。身体が動き出してしまった。ぐんぐん引き込まれていった。動きのしなやかな激しさとか瞬間の切れの鋭さとか、あのふり絞るような声の色っぽさとかね。
思い出したとか蘇ったとか、そういう再確認、再認識みたいなものもあったんでしょうけど、もっとダイレクト。息を飲むような鮮やかなタイミングやダメ押しするような衝動の快感。人間の身体のダイナミズムが凝縮されている様でした。
最近、若いバンドを見る機会が減ってるからかなとか思ったりもしたのですが、そうじゃないですね。今、ダンス系のグループは全盛ですし、踊りを売り物にしている若いアイドルグループは山のようにいます。全く参考にも比較にもならない。
だって、そういうライブはやっぱりトラックミュージックが主体ですし、ロックバンドの音じゃない。歌にしてもそれで勝負しているという肉声感は薄い。ドラム、ギター、ベース、キーボードという楽器と歌というドラマは皆無です。
決められたリズムとか集団の動きじゃない。音楽、ビートに突き動かされた動きとそこから生まれて来る歌のリアリテイ。歌と叫びがスタイリッシュに一体になってる。スピーデイーでエモーショナル。カタカナが多いね。
簡単な言葉で済ませましょうか。ロック、ですよ。こういうのをロックと言うんだよなと素直に思えた。見ているうちに「10年前」という意識は全く消えました。10年前でも5年前でも昨日でもいい、今、何をしてるかも関係ない。
この瞬間が全て、と思わせてくれる完成形。彼は、ステージで「矜持」という言葉を使ってましたけど、一点の曇りもないライブに「時間」は意味をなさない。そういうのを何というんでしょうね。架空の永遠とでも言えば言いのかも知れません。
で、思ったんです。こんなライブをやる人は日本の音楽史上彼だけでしょうし、ましやAIにはどうやっても出来ない。再現不可能な瞬間の連続。今の時流から見ると別次元。神棚。年に一回はお参りしたいと思いました(笑)。
昨日、「The Sun Also Rises」の話をしましたけど、やっぱり早い曲に興奮しました。「Bang The Beat」か「Wild Romance」を。誰かカバーするという気概あるアーテイストはいないのでしょうか、無理でしょうけど。じゃ、お休みなさい。