昨日です。美里さんのデビュー40周年ツアーのファイナル、有明ガーデンシアター公演。最後に「里帰りします」と言って発表されたのが11月8日に西武ドーム公演でした。昨日は今年のクリスマスイブに出たベストアルバム「ULTORA POP」を携えたスペシャルツアーのファイナル。あのアルバムに選ばれた曲を中心にした選曲でした。
ずっとツアーを回ってきたお馴染みの強者ミュージシャンと息の合ったロック色あふれた爽快なステージが展開されてました。ただ、今の自分たちの詩とサウンドで現役性を証明したという感じで、40周年の盛大なお祭りという派手なセレモニー感は控えめに思えました。こういう締めくくりも潔いなと思った矢先のサプライスでした。
有明ガーデンシアターはどこか武道館に似たところもありますし、客席を見渡した彼女が「どっかで見た光景」という言い方もしてたんで、「里帰り」と言った時に一瞬武道館かなとも思ったんです。でもな、と思った瞬間に「西武ドーム」と聞いて、あ、やっぱりという納得と同時に涙腺が緩みました。
86年から2005年まで20年間連続で行われた球場公演。野外イベントなどで20年を超える例はいくつかありますけど、同じアーテイストによる単独公演は世界的にもかなり貴重なものでしょう。86年は球場コンサート自体が特別なものでしたし、音楽を取り巻く環境も整ってない。その割に語られることが少ないよなあとずっと思ってました。
日本のコンサートは80年代に劇的に変わりました。球場コンサートもその一つ。東京ドームが出来たのが88年ですからね。後楽園球場、大阪球場、西武球場、横浜球場くらいしかない。それぞれの会場で行われたコンサートはそのアーテイストにとっての勲章であり伝説になっている。そんな時代に20年連続ですからね。
僕らも毎年夏になると西武球場に集まるというのが恒例になってました。ライブはもちろんのこと、今年は誰に会えるかなみたいな楽しみもありました。で、そういう人たちもかなりの数が帰らぬ人になってしまいました。「西武ドームやります」と言った時に一瞬、その人たちのことが浮かんだのかもしれません。
GLAYは98年の「pure soul」ツアーで初めて西武球場のステージに立ったのですが、その時の取材でTAKUROさんは「ここなんですよ」と、彼が上京した夏に行った美里さんの公演の時に座った席に連れて行ってくれました。彼女はそういう存在でした。それぞれの人にそんな思い出があるんじゃないでしょうか。
あの夏の輝きはもう戻ってこないでしょう。21年後の夏はコンサートを楽しむような快適な季節じゃなくなってしまいました。11月。晩秋のスタジアム公演。虫の声を聴きながらというのも大人っぽい風情になるのではないでしょうか。彼女は7月に還暦。12日の誕生日の後に新作アルバム「BIRTHDAY」が出ることも発表されました。
還暦で思い出したのですが、拓郎さんとかぐや姫の2006年9月23日の「つま恋コンサート」も還暦の年でした。あれから20年でもあります。あの時の平均年齢は49歳。異例の「大人の祭り」と言われました。そういう意味でも音楽と取り巻く環境はいい意味で変わりました。還暦を迎えた女性アーテイスト初のスタジアム公演。これこそ歴史的な快挙でしょう。
というようなことを昨日、帰ってから書こうかと思ったのですが、長くなりそうだったので今日になりました。憲法記念日。この休日を祝うことが今年限りにならないことを祈りながら。曲ですね。美里さんの新曲を。「折りたたみ傘」。槇原さんが書いてます。いい休日をお過ごしください。