長いタイトルになってしまいました。昨日、3月から続いている美里さんの40周年ツアー「BITTER&SWEET ULTRA POP TOUR 2023」の5月の大宮につぐ二回目のさいたま公演。南越谷の「サンシテイ・越ケ谷」で行われました。7月の誕生日のNHKホール公演に行けなかったこともあって昨日見せてもらいました。デビューアルバム、eyesの発売も40年前の10月でしたし。
記憶だと二回目だったんですが、それが誰のコンサートだったか思い出せない。実際に足を運んでみても以前来たという感覚がない。あったかなあ、という感じでした。JRの「南越谷」と東武線の「新越ケ谷」が隣合わせ。駅は何となく前に来たよなあ、という感触だったんですが、そこまででした。
コンサート会場より駅の記憶がある。これが元鉄ちゃんなんでしょうね。会場への道もどっかと似てる。市川市文化会館とか、かつしかシンフォニーヒルズという感じかな。年季の入ったコンサートホールらしい会場でした。お客さんは一杯。さいたまらしい気取らない素直な盛り上がりが気持ち良かったです。
大宮もそうですからね。サンプラや渋公みたいなどっか気取った感じがない。ダイレクトに反応が返ってくる。それがステージをさばけた自然体なものにしてゆく。選曲も40周年ならではの選りすぐり。バンドもベテランの実力派ばかりで初期の曲も色々手を加えられてロック色が強まっていて古い感じがしなかったです。
で、「たどり着けるか」ですよ。美里さんの「LONG NIGHT」を思い出したんです。”たったひとつの夢が見えるから””たった一人の勇気にかえたい”という歌詞があるんです。で“たどりつきたい”と歌われるんですね。作曲が岡村靖幸さん。あの歌好きだったなと。美里さん、20代になったばかりでした。
で、改めて思ったんです。”たどり着く”という言葉の入った曲、好きだったんだと。拓郎さんの「たどり着いたらいつも雨降り」とか佐野さんの「ロックンロールナイト」とか、浜田さんの「家路」とかね。電車の中で、何でそういう曲が好きだったんだろうと振り返ったりしてました。40周年らしいでしょう(笑)。
きっとそういう気分で仕事してたんでしょうね。先輩も師匠もいない。放送作家もなろうと思ってなったわけじゃない。音楽ライターもか。美里さんの歌みたいに”たった一つの夢”も見えない。目の前のことを夢中でやってるだけでしたからどこにた向かっていてどこにたどり着けるのかは全く見えてなかった。それぞれの曲の中の”たどり着く”という言葉に重ね合わせるものがあったんでしょうね。
で、そういう歌がその頃の自分を思い出せてくれたんです。客席はやっぱりそれなり年齢層の方が多かったですけど、みなさんそれぞれここにたどり着いたということなんだろうなあ、とか僕はたどり着けたのだろうか、流されてきただけなんだろうかとか。まあ、今いるところは”どしゃぶり”じゃありませんけど。
先日、ツアーファイナルを迎えた小田さんの最新曲が「その先にあるもの」でした。「その先にあるもの」、何でしょうね。言わなくてもわかるか。でも、そこは「たどり着く」場所ではなさそうです。何を書いてるんだ(笑)。でも、40周年とか50周年というのはそんなことを考えさせてくれますね。
というわけで、久々、美里さんの「LONG NIGHT」を。じゃ、お休みなさい。