FM NACK5「J-POP TALKIN’」の10日と17日のゲスト。昨日、横山剣さんのインタビューを収録しました。去年、「火星」というアルバムを出してちょうど一年後。明日発売、ほやほやの新作が「華麗」。もちろん「加齢」と掛詞になってます。
剣さんも60代になりましたからね。先行シングルになった「Summertime411」に「加齢」という言葉が出てくるのですが、それがタイトルのアルバムじゃ華がなさすぎるよな、ということで「華麗」なリリースとなりました。
剣さんは1960年生れ。今年65才。とは言え2022年に22枚目の「樹影」、2023年のに23枚目「世界」、2024年に24枚目「火星」、2025年に25枚目の「華麗」。何という多作なんだ、というコンスタントな新作の発売でしょうか。
しかも既成曲を入れたとか、過去の曲を録り直したというアルバムじゃないですからね。前作からは新しい試みもしていて、最新型のバンドサウンドになってる。若い頃より都会的でおしゃれになってる。これは驚くべきことでしょう。
剣さんの言葉を借りればともかく「曲が溢れて来る」というんです。こういう曲を作りたい、こういうことを書きたいと思うと浮かんでくる。アレンジも自分たちのバンドでスタジオでやりながら作ったりする。
キャリアを重ねて色んな技を覚えるとバンドの比重が下がってくる例が多いですけど、そうなってません。横山剣さんにしか書けない曲ばかり。小学生の時から頭の中を音楽が渦巻いていたという雑多な要素が詰まってます。
横浜ですからね。米軍基地とアメリカ文化のど真ん中。そこにチャイナタウンや香港、マニラや韓国というアジアンテイストがごった煮のように混ざってる。さらにはGSや歌謡曲もある。小学生の時に筒美京平さんに憧れていたという名残もある。
ともかくインタビューに出て来る固有名詞がすごい。矢沢永吉さんや細野晴臣さん、千昌夫さんや五木ひろしさん。そこにソウルやリズム&ブルースの僕も知らない名前が加わっている。意外性だらけの脈絡のない飛躍が実に楽しいんです。
「華麗」もそうですよ。そういう実話だらけ。若い頃に軟派したお金持ちのパトロンを持った女性からちょっとエッチなお医者さん、香港にあったという怪しげなクラブ。横浜お黄金時代の本牧にあったお店とかね。
そこに60代を超えたからこそのノスタルジーやメッセージが歌われている。こういうバンドもソングライターも他にいないことを証明している。どっちかというと日本では雑多なものはあまり理解されない傾向もあります。
彼もバンドでプロデビューしてからも会社員だった時代あると言ってました。そういう中での25枚目ですからね。ちょっぴり不良で音楽には大真面目な大人の味。もっと注目、評価されてもいいのになあ、と今回も思いました。
というわけで、クレイジーケンバンド、アルバム「華麗」の先行シングル「Summertime411」。4分11秒あります。9月2日、今日も36度を超えてました。発売日の明日も37度だそうです。じゃ、お休みなさい。