FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」の8月後半の特集。今年メジャーデビュー35周年のHEAT WAVE。8月6日に1995年のアルバム「1995」の30周年アナログ二枚組が発売になります。一週目はあのアルバムの特集です。
ゲストは二週ともヴォーカル、ギター、作詞作曲の山口洋さん。お会いするのはほんとに久しぶり。最後に取材したのがいつかはかなり曖昧なんですが、当時はアルバムのリリース原稿を書いたりしてました。
でも、あまり売れなかった。エピックソニーから5枚のアルバムを出してポリドールに移籍。2000年代に入ってからは全くインデイーズで活動、今もそういう形を貫いていて、今年はソロツアーで全国をバイクで一人で回ってました。
メジャーなレコード会社も事務所もなくコンタクトを取るのも彼の個人ブログに書き込むことで連絡が取れました。毎日エッセイのような日記のブログなんです。バイクの旅の様子は臨場感に溢れていて読みでがありました。
彼に改めて連絡を取りたい、話を聞きたいと思ったのは「1995」が素晴らしかったからですね。当時聞いた時よりもはるかに重みもリアリテイも説得力もあった。彼が日本の状況になじめずに世界を旅していて思ったことが綴られれます。
アルバムの中に「満月の夕べ」がアルバムバージョンで入ってます。95年1月17日に起きた阪神淡路大震災の時のことをソウルフラワーユニオンの中川敬さんと2人で書いてる。同じ曲を違うそれぞれの歌詞でそれぞれにアレンジで歌う稀有な共作です。
中川さんの方は被災地を連日回る中での情景が当事者として歌っている。山口さんの方は、少し距離を置いて見ているしかない人の悲しみや祈りを込めている。関東の僕にはHEAT WAVE版の方に胸を打たれました。
そもそもは共同通信の「90年代ノート」の95年で「満月の夕」を書こうと思って聴き直して全曲の素晴らしさを再認識させられました。でも、手元になくてジャケット写真を借りようとエピックに連絡して30周年盤が出ると知りました。
95年は地下鉄サリン事件があったりした年。戦後50年でしたからね。アルバムの中に「棘~the song of HIROSIMA」という曲もある。広島にことを政治的なスローガンでなく「言葉にならない」感情を歌った貴重な曲です。
アルバムの30周年は戦後80年でもあり広島被爆80年でもある。あの歌がどういう時に書かれたのかも丁寧に語ってくれました。30周年記念アナログ盤の発売は明後日、8月6日です。21、22日にはDUO MUSIC EXCHANGEで記念ライブがあります。
でも、当時「1995」はオリコンの100位にも入らなかったと言ってました。「売れること」や「流行」の虚しさ。僕らも含めメデイアや業界がいかに上滑りで薄っぺらいものなのかを思い知らされます。
そういう「下世話」と縁を切って地道に健やかに活動している人たちとどう関われるか。色々考えさせられる、そして励まされる時間でした。オンエアは8月18日と25日です。というわけで、HEAT WAVE「棘~the song of HIROSHIMA」を。じゃ、お休みなさい。