今年デビュー45周年を迎える佐野さんの記念ツアー。昨日が初日でした。南浦和のさいたま市文化センター。以前は浦和市文化センターと言っていた会場。久々でした。前は間違えて浦和から行ったのでものすごく遠い気がしたのですが、南浦和からはそんなではなかったです。
が、暑かったです。会場の外もそうでしたけど、会場自体が暑かった。佐野さんもステージで何度か口に出してました。客席があれだけ暑かったらステージはかなりだったでしょう。そこに演奏と客席の熱量も加わる。暑いし熱い。いい初日でした。
初日ですからもちろん内容には触れません。でも、45周年という意味が十分に伝わる聴きごたえある内容でした。「HAYABUSA JET 1」もありましたし。あのアルバムがどんな意味を持っているかがより明確になりました。
THE COYOTE BANDと一緒に作ったこと、それだけじゃくてそこに「再定義」という手が加えられたこと。THE COYOTE BANDがいかに佐野さんにとってなくてはならない稀有なバンドなのかということが凝縮されてました。
THE COYOTE BANDは今年が20周年。THE HEART LANDともTHE HOBO KING BANDとはどう違うのか。一人のソロアーテイストが自分のバンドを持つというのがどういうことなのか。そういう関係性自体が日本では異例でしょう。
初期の頃からご覧になっている方も最近知ったという方もそのことを実感できる。今の形があるから、過去を振り返ることが出来る。懐かしさと同時に今を生きる力も与えてくれる。THE COYOTE BANDあってこそでしょう。
45年と20年がみごとにリンクしている。時間の経過というのは過去に蓄積されてゆくものではなく今に繋がっていると思わせてくれる。例えが適切かどうか分かりませんが、メビウスの輪のような周年ツアーという印象でした。
これだけの本数のホールツアーも久々。この間、NHKの朝の番組を偶然みました、なんだか思わず画面に挨拶してしまいました(笑)。ともかく今を見て欲しい気持ちの表れと思いました。年を取るとコンサートに縁がなくなる方は少なくないです。
80年代の幕開けを飾った人、ロックという音楽が時代と対峙しその先を求める新しいメデイアなのだということを証明した人。ビートとポエジーが不可分な表現として確立した人。語り尽くせぬ全体像を持ったミュージシャン。
でも、最終的な永遠のロックキッズでもある。そんなステージを楽しませて頂きました。これが初日ですからね。もっともっと熱くなってゆくでしょうけど、客席も含めて暑さに負けないことを祈るばかりです。
というわけで、祝・初日、でした。曲ですね。「HAYABUSA JET 1」の「つまらない大人にはなりたくない」を。目標になる大人に会えますよ。じゃ、お休みなさい。