迫ってきました。ロフトの設立者、平野悠さんとのトークイベント。彼の書いた「1976年の新宿ロフト」と僕の「80年代音楽ノート」の合同出版記念。同じ時代を歩いてきた二人が初めてこれまでの軌跡を語り合う。
同じ大学で同じ闘争を経験した二人がどうやって音楽と出会って、そこで何を得たのか。彼は日本に存在しなかった「ライブハウス」という場を作ってそこで新しい音楽を体験した。でも、そこに満足しないで日本を脱出して海を渡った。
帰国してからはロフトを各地に展開、ライブハウス文化を広めていった。僕はそういう大胆な試みは出来ませんでしたけど、新宿の街と深夜放送という場を通じて音楽の周辺で仕事をすることに場所を見つけていった。
まだメジャーになりきれなかった日本のフォークやロックが時代を大きくなってゆく過程をそれぞれの場で体験した。印象深いアーテイストや忘れられないアーテイスト、今でも感謝しているアーテイストは立場が違ってもいるでしょうし。
それはどういう人たちなのか。彼らを通して何を見ていたのか。もし、そういうアーテイストや音楽と出会っていなかったら自分の人生はどうなっていただろうと思ったりするんだろうとか。話してみたいことや聞いてみたいことがいろいろあります。
70年代にデビューして「ロフト」に関係してないアーテイストはいないでしょうし、「深夜放送」に縁のない人もいない。でも、そういう話をちゃんとしたことがない。その始まりに学生時代に感じていた世の中への疑問や幻滅がある。
どんな話になるんだろうと楽しみにしてるのですが、チケット、やっぱり芳しくないです。さすがに一枚じゃなくなりましたが(笑)。新宿歌舞伎町。70歳以上の人が足を踏み入れる場所じゃないですけど。今年80の平野さんと78になる僕。
こんなジジイ二人が「音楽と時代」について話す。かなりおぞましいとも言えますが(笑)。このおぞましさも希少価値かもしれないとかね。お前が言うな、ですけど(笑)。明日は拓郎さんのアルバムの特集の後編の収録です。
というわけで、曲ですね。はっぴいえんどのデビューアルバムから「春よ来い」。ジャケットを書いたイラストレーター、林静一さんは「新宿プレイマップ」でイラストを描いていた時期があるんです。僕が担当してました。
ジャケットを依頼した松本隆さんが林さんと会った喫茶店が「青蛾」。三越の裏にありました。僕も好きな喫茶店でした。じゃ、お休みなさい。