ちょっぴり歯の浮くような見出しという感じですが、でも、そういうライブでした。昨日と今日、デビュー40周年ツアーの最終公演。5月18,19日というのは94年に活動休止した時の最後の東京ドーム二日間と同じ日にちでした。
4月21日のデビュー記念日は東京の有明ガーデンシアター。今回は横浜Kアリーナ。何より会場の大きさが違いました。僕も初めて行ったんですが、2万人収容。有明や代々木の第一競技場のほぼ倍もある。
その分、演出や演奏のスケール感が違った。更にアンコールで何とBzの松本孝弘さんが登場して「Be Together」と「Get Wild」を一緒に弾いた。オリジナルも彼ですからね。一人加わっただけでこんなに重量感が違うという存在感を見せつけられました。
15日に出たトリビュートアルバムにも参加して「Get Wild」を弾いてましたけど、実際にステージで弾いたわけですからね。40周年の締めくくりに相応しい場面が出現しました。でも、そういうアニバーサリーにありがちな「回顧」感は全くなかったです。
それは一重に小室さんのアレンジ力でしょう。人間の肉体は年と共に変化します。若い頃のようにはいかなくなる。テクノロジーは違います。どんどん進歩してゆく。どう進歩したかは僕には説明できませんけど、音が新しくなってるのは分かります。
器材の進化にともなって今までは出せなかったであろう音やリズムが表現できる。曲が見せてくれる世界が宇宙的になったり未来的になったりする。音量とか音像もダイナミックになる。対エネルギー効果みたいなものが飛躍的に向上している。
小室さんがそれを操っている様子もスクリーンにアップされてその映像の鮮明さがよりリアルさを増してゆく。テクノロジーとフィジカルを一体にした進化に終わりはないと思わせてくれる、まさに「時を超えた」ライブでした。
トリビュートアルバム「40th SELEBRATION」には、世代を超えた人たちが集まってます。西川貴教さんや中田ヤスタカさん、trfのDJ KOOらフォロワーと呼ばれる直系、一世代上のユーミンや坂本龍一さんの娘の美雨さん。思いがけないくるり。
一枚のアルバムに「必然性と意外性」という「ストーリー」がある。J-POPはTM以前以後に分れるという証明のようなアルバム。FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」の5月前半はメンバー3人であのアルバムを語ってもらいました。
ライブに行く機会はかなり減ってますけど、インタビューした人たちのライブには行こうと。インタビューはライブで完結する。そんなTM特集でした。というわけで、あらためて「Get Wild」。松本さんのギター入りで。じゃ、お休みなさい。