FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」の3月の特集ですね。3月21日にアルバム「EACH TIME 40th Anniversary Editon」が発売になる大滝詠一さん。今日、前半二週の収録が終わりました。
もう何度も書いてますけど、「J-POP LEGEND CAFE」は、去年の4月にそれまで続いていた「J-POP LEGEND FORUM」のタイトルを変えてリニューアルしたものなんですね。前の番組が始まったのが2014年の4月。特集が大滝さんでした。
彼がなくなったのが2013年の12月30日。その前に清志郎さんとか加藤和彦さんにこともありました。僕らと同じ時代を過ごしてきた人たちがいきなりいなくなる。そういう人たちをちゃんと語れる番組をやらなければ、ということで始まったんです。
アーテイスト本人が登場しないのに一人のアーテイストを一か月も特集する1時間番組はありえなかったですからね。でも、なくなった方なわけで本人は不在でやらざるをえない。それでもやりましょう、と言ってくれたのがFM COCOLOでした。
そこから始まって今年で10周年。アルバム「EACH TIME」は40周年。区切りの意味もあって改めて大滝さんの特集を、という一か月です。今日、収録したのは前半の二週。「EACH TIME 40th Anniversary Editon」の全曲紹介。
ゲストは評論家の能地祐子さん。なぜ彼女にお願いしたかというと、「EACH TIME」は2014年に「30周年盤」が出ました。その時に作られた「EACH TIMES」というプロモーションの「新聞」に彼女が書いた文章が素晴らしかったからですね。
「EACH TIME」は、1981年の大ヒットアルバム「LONG VACATION」の後のアルバムなんですが、「ロンバケ」がアメリカンポップスへの愛着が詰めこまれたリゾートアルバムだったのと全く様相が違いました。
当時は、繊細で淡泊な印象があって、どこか地味にも思えた。でも、彼女が書いていた文章はそういう印象を覆してくれた。彼女の言葉を使えばいかに「数奇な運命」のとともにあったか、「劇的な円環」の中にあったかを気づかせてくれたんです。
例えば、あのアルバムはこれまで3回かな、曲順の違うものが発売されている。曲順が違うことで全く違うアルバムに聞こえる。しかも40周年盤は、そのどれとも同じじゃなかった。順番だけじゃなく数も増えたり減ったり長さも変わっている。
彼女は「水のようなアルバム」と例えてたんです。大滝さんのアルバムをそういう情緒的な表現で例えている文章にあまりお目にかかったことがなかったのと、その表現があのアルバムを見事に言い当てている気がしたんですね。
いうまでもなく彼女のご主人は評論家の萩原健太さん。大滝さんが最も信頼していた評論家の一人でしょう。でも、「EACH TIME」については能地さんの話をお聞きしたかった。そういう番組になりました。
今回の40周年盤には未発表曲が入ってたりして、今までと全く違って聞こえる。新しい聴き方が出来る。その入り口になると思います。後半の二週はまだこれからですが、萩原さんと並んで近しかった評論家、湯浅学さんがゲストです。
アルバムは去年発売の「Novelty Song Book」「NIAGARA ONDO BOOK」。僕も勉強します。というわけで、アルバム「EACH TIME」から「木の葉のスケッチ」。切ない曲だなあと改めて思いました。じゃ、お休みなさい。