4日に発売になった21枚目のアルバムですね。某機内放送で特集するので原稿を書いたりしてました。「miss you」。アルバムの一曲目が「I MISS YOU」。直訳すれば「君を失って寂しい」ということでしょう。
でも、喪失感とか徒労感とか孤独感とか彷徨感とか、色んな意味がありそうです。少なくとも今までの彼らのアルバムとは違うニュアンスに驚かされました。そして、納得しました。僕らにとっては実に分かりやすい。共感できるものに思えました。
僕らにとっては、ということに説明が必要でしょうね。簡単に言ってしまうと「大人」にとっては、でしょうね。どういう人を大人と呼ぶかという厳密な規定はありませんけど、自分で生活している人、という感じですね。
仕事をしている人、家庭を持っている人、家族のいる人、自分で人生を考えるようになっている人。そういう人たちには「そうなんだよなあ」と思えるアルバム。これだけ大きくなっても等身大であり続ける稀有なバンドの真骨頂のように思えました。
等身大、という言葉にも説明が必要でしょうね。虚像性がない。普通に生活している人たちの原寸大の目線を持ち続けている。スタジアムやドームに何万人も集める人たち感性と思えない日常性を失わない。
今回のアルバムはこれまでのどんなアルバムとも違う点が二つあります。一つはシングル曲がない。先行シングルとかシングルでヒットしたという曲がない。全曲が真っ新な新曲。全13曲で何かを伝えようとしている。
何を伝えようとしているのか。それは、語り過ぎない方がいいのかもしれません。今回、発売前に全く情報が流れなかったというのも大きな特徴でしょう。メンバーのインタビューやアルバム紹介が全くありませんでした。
何でそうしたのか、メンバーが語ってしまうと、それが正解になってしまう。そういうフィルターを通さずに聞いてほしいということなんでしょうね。誰かの言葉を通さないで自分の耳で聞いて自分のこととして受け止めてほしい。
もう発売になってますからね。そういう状態で聞いた人が自分の言葉で感想を口にする。僕もそういう気分で書いてます。100人の聴き手がいれば100の感じ方があっていい。そういう考えには大賛成。全てがそうあるべきだと思います。
どんなに成功したように見える人にも知られざる不安や悩みや葛藤もある。それが率直に歌われているアルバムに思えました。色々語るべきことや語りたいことがある。聞いてゆくうちにもっと出て来るでしょう。
FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」でも特集しようと思ってるのですが、形が決まったらお知らせしますね。ということで、語り尽くせません(笑)。この間書いた忘れ物と落とし物、解決しました。
メガネは思いがけないところにありました。PCのモバイルルーターは、解約せずに新しいものに契約変更できました。一段落、ということでホッとしました。多少の回復力はありそうです(笑)。というわけで、曲です。Mr.Childrenの「LOST」。自分のことのように思えました。じゃ、お休みなさい。