FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」の9月の特集「高橋研と小山卓治」の後半二週は小山卓治さん。9月13日に40周年のベスト盤「Well2」が発売、さらに10月には2017年のアルバム「はるか」以来のオリジナルアルバムも出ます。
小山さんと高橋研さん。小山さんが研さんに曲を提供したり研さんが小山さんのアルバムをプロデユースしたりという関係。1956年生れの研さんと57年生れの小山さん。デビューは研さんが79年、小山さんが83年。ほぼ同時代と言っていいでしょう。
ともにメジャーでデビューしながら今はインデイーズ。自分のレーベル。地道なライブを続けているという点も共通してます。40周年を超えてなお現役。むしろ創作意欲は今の方が旺盛なんではないかという二人です。
でも、「LEGEND FORUM」ではなかなか取り上げにくかった。研さんは提供曲やプロデユースしたヒット曲が紹介されることは多いですけど、本人にはあまりスポットがあたらない。小山さんもヒット曲という意味では分が悪い。
とはいえ、作家性という意味では80年代以降のシンガーソングライターの中でも屈指のストーリーテラーですからね。そういう人を紹介できる番組にしようというのが「LEGEND CAFE」でもあります。いつかやろうと思っていた特集です。
小山さんの40周年ベストは35周年の時にも「Well」が出てます。今回の「Well2」と合わせて曲数が57曲もある。でも、一曲もダブってません。いわゆる大ヒットが一曲もない57曲入りのベストというのも異例でしょう。
アーテイストの価値は「ヒット曲」じゃないんだという証明のような存在と言っていいでしょう。57曲が同列で聞ける。ベスト盤でありながら、シンガーソングライターの”成長史”のようなベスト盤なんです。
若い時に歌ってきたことと年を重ねてから歌ってきたことがどう違うか。「Well2」はそれが鮮明に出てます。一週目が「Well2」、二週目が「Well」と新作アルバムの話なんですが、どうにも時間が足りない。
ストーリーテラーですからね。一曲が割と長い。この曲を入れれば大丈夫、みたいな選曲が出来ない。二週間じゃ到底足りないという感じになってます。彼は決して饒舌という感じありませんし、自分から積極的に話すタイプでもない。
こんな話になればいいな、と思いながらさっき台本を送りました。彼が今までずっとこだわり続けてきたことや夢見続けてきたことが曲の話を通じて伝わればなと思ってます。明日の収録は一週目だけですけどね。
新作アルバムがまだ出来上がってない。どの曲を流せるかがまだ決められない。じゃあ、二週目は来週にしましょうということになりました。制作中のアルバムに合わせる。まさに現役シンガーソングライターであります。
「Well2」は、デビューアルバムの一曲目から始まってるんですね。タイトルは「1 WEST 72 STREET NYNY 10023」。ご存じの方も多いでしょうけど、ジョンレノンがヨーコさんと住んでいたマンハッタンのダコタハウスの住所です。
そこから始まった40年の軌跡。2017年のアルバムの曲や今年録り直した曲まで。若さというのがいかに儚いかというアルバムにも聞けます。アルバムのライナーでインタビューを書いてるんですが、ラジオですからね。全く違うものになるでしょう。
DISC1とDISC2で作風が違う。DISC2の最後から二曲目、2017年のアルバム「はるか」の中の曲が沁みました。「ばあちゃんごめんね」という曲。若い時には絶対に書けなかった曲。どなたにもご経験のある歌だと思います。
で、夜はNACK5の「J-POP TALKIN’」でインタビューした、アルバム「Almost there」を発売したグレイプイバインのライブ。場所はZepp 新宿。初めて行きます。スタンデイングとかで、ちょっぴりビビってます(笑)。じゃ、お休みなさい。