発売は4月12日。明日、FM NACK5「J-POP TALKIN’」のインタビューがあるので何度か聴いてました。結論から言うと素晴らしいアルバムなんです。きっとインタビューもそういう話になるでしょうけど、会心の作じゃないでしょうか。
前作もそうでしたけど、演奏はほとんどの楽器を自分でやってる多重録音。でも、自分でやりました、みたいな感じじゃなくてそれぞれの曲に添ってる。具体的に言うとステイールギターみたいに自分でやってない楽器がとっても効果的になってる。
今年はデビュー30周年。ここまで来たからこそ表現できるロックンロールが詰まってる。コロナ禍で思うようにならなかった時期に積もり積もった思いが一枚のアルバムにきれいにまとまってる。見事なコンセプトアルバムという印象でした。
新しい一面やならではの面、あまり見せて来なかった内面や心情、少年時代の回想。ギターのリフとリズムの快感にコーラスのポップさが加わった。言葉の密度も近作にないくらいに整理されている。
詞も曲も時分ですから一筆書きみたいな面白さの持ち主ではありますけど、そういう軽さよりも丁寧に書いている感じなんです。CMや映画のタイアップ曲もありますが、それも自分のキャリアや音楽観を織り込んだように聞こえます。
タイアップのお題があったから書けた自分の歌、という感じですね。そういう色んな面を集約しているのが「明日大好きなロックンロールバンドがこの街にやってくるんだ」。今、最もツアーに精力を注ぎ込むシンガーソングライターならではでしょう。
アルバムの最後の曲が「俺たちのサーカス」ですからね。サーカスの悲哀みたいなものとロックンロールバンドの陽気さが重なってる。拍手したいくらいに良いアルバム。明日、スタジオで拍手しようかなと思ってます。
というわけで、その曲を。「明日大好きなロックンロールバンドがこの街にやってくるんだ(Album ver)」を。じゃ、お休みなさい。