こんなことをここに書いてもな、と思いつつですけど書いてます(笑)。朝、いつもより多少の早起きでWBCを見てしまいました。目が離せないスリリングな試合展開。ある時は手に汗ある時は心臓バクバク、天に祈るような気持ちだったり。
面白かったですねえ。去年と一昨年の日本シリーズも面白かったですけど、その何倍かの熱とスケール。野球というのがどんなスポーツなのかの真髄を見せられているようでテレビの前にくぎ付けの元野球少年でした。
一人じゃできない。どんなに力のある傑出した選手がいてもチームという形がまとまってないと勝てない。繋ぎや繋がり。点より線。気持ちと技術が一体になった時にプラスアルファの力が発揮される。
いつどういう状況に誰にまわってくるのか。そのめぐり合わせの面白さ。単なる偶然の順列でありながら選手の起用や采配で変えることが出来る。流れを呼び込むことが出来る。そういう偶然性はどんなに精巧なゲームからも生まれないでしょう。
最後は人がやるものだ、というところに帰結する。調子のいい人間だけでなく不調の選手の心の動き。選手の表情や一挙手一投足にドラマがある。こんなに人間的なスポーツがあるのかと思いました。
打たれないと思った佐々木投手が一球の手違いで躓いたり、誰も打てそうにない一番難しい球を片手でホームランにした吉田選手、打てなくても四球でつないだヌートバー選手、一瞬の隙も見逃さなかった源田選手。矢のような送球の甲斐選手。
相手チームですけど岡本選手や近藤選手の満塁ホームランを帳消しにしたメキシコのアロザレーナ選手、代打で犠牲フライの山川選手、そしてガッツポーズの大谷選手とつないだ吉田選手と最後の村上選手。最後に代走の周東選手を出した栗山監督。
全員が役割を全うして持ち味を出した。こんな試合があるのか、という結末。このスリルは音楽ではなかなか味わえないでしょうね。もちろんそれぞれ世界が違いますけど、感動ということでは共通するでしょう。
まあ、元野球少年と言っても都立高校の2年間が野球部だったというだけ。あえて言うようなことでもないでしょうけど、親父が野球記者だったこともあって子供の頃から球場には連れていかれてましたからね。
そういう意味では音楽より野球の方が圧倒的に身近だった。音楽は自分で見つけたものですけど、野球は周りにあったものでしたからね。だから仕事にしたこともないわけですけど、野球は好きだなあと改めて思いました。
でも、野球について書くことが増えたりはしません、今日は特別(笑)。野球のことを書く人は沢山いますから。親父もそんな端くれでした。戦前の職業野球の頃から見てた。ベーブルースが来た時の新聞のスクラップ記事とか家にありましたから。
明日の日米決戦には天国で感無量になってるだろうな、と思います。というわけで、曲ですね。坂上二郎とユニコーンで「デーゲーム」を。この間ミュージックビデオを見てホロリとしました。二郎さんも元野球少年。じゃ、お休みなさい。