昨日と一昨日ですね。山下達郎さんの「PERFORMANCE2022」の東京公演。本来は去年の8月に行われるはずだったのですが、本人がコロナに感染してしまって今年に延期になっていたものです。
去年のツアーは軒並みそういう状態。小田さんもコロナでコロナじゃなかったですけど矢沢さんも喉の不調でライブを中止したりしてました。年齢や環境、それぞれの原因に違いはあれ、この時代にツアーを行うハードルの高さを物語ってます。
一昨日か、ロード&スカイのツアープロデユーサー、岩熊信彦さんにツアー終了のインタビュー取材をしたのですが、彼も一本もそういう状態にならずに最後まで終えられたのが本当に嬉しいし誇らしい、という話をしてました。
中野サンプラザは今年の7月で閉館。解体しての建て替えが決まってますね。次の開業は2008年なんだそうです。達郎さんの次のツアーにはもう今のサンプラは存在しないわけでこれが最後の公演ということになりました。
そういうタイミングも作用したんでしょうね。本人も思っていた以上に感傷的になってるという話もしてました。どこかしみじみした空気も漂っていてこの10年くらいにあった「達郎のサンプラ」という空気とはかなり違いましたね。
昨日のMCでもその時のことが出ましたけど、達郎さんが初めてサンプラのステージに立ったが80年。僕も初めて見たのがその時ですね。机の引き出しにその時のチケットがある時までは入ってたんですが、今は行方不明です。
残念ながらどんなコンサートだったか、ほとんど記憶にないんです。ステージで「シャネルズ、来てるか」と呼びかけていたのはその時だったんじゃないかと思うのですが、ひょっとして翌年だったかもしれません。
それから43年。サンプラは彼のホームグランド。達郎=サンプラ、みたいなイメージも出来上がってました。僕も10年くらい前まではそういう感じでした。最近のツアーはどっか敷居が高い気がしていて、大宮ソニックをお願いしてたんです。
そういうお願いするのが気が引けるくらいにチケットの争奪戦になってた。でも、ライブの盛り上がりは大宮ソニックの方が解放感がある気がして楽しかった。とはいうものの、今回、サンプラで見られると知った時はほんとに嬉しかったです。
で、昨日の空気が以前と違うような気もしてみていたんですが、もう一つの理由が分かりました。達郎さんが「初めての人」と聞いた時に三分の一くらいかな、手を挙げてたんです。一階はもっといたかなあ。びっくりしました。
去年のアルバム「SOFTLY」で知った方たちなんでしょうね。あるいは親御さんが好きでようやく自分の力でチケットを買えるようになったという人たちかな。おなじみさんの親密度とは違う「これがそうか」的な空気が新鮮でした。
セットリストもあったでしょうね。あれだけのキャリアになるともう新譜というより自分の好きな曲、歌いたい曲をやる。そうやって選ばれた曲がとってもパーソナルなものだった。僕の好きな二曲も聞けました。
まだツアーが残っているので曲名は出しませんが、一曲は彼の生き方、人生観がそのまま出ている曲。もう一つは青春に別れを告げて大人になってゆくという普遍的な成長ソング。「夏だ、ビーチだ、達郎だ」というタイプじゃありません。
浜田さんのツアーの後でしたからね。どっかで二人のことを考えながら見ている自分もいました。浜田さんは去年、達郎さんは来週、70才になります。同じ時にバンドでデビューして同じ時にソロになった。ツアー一筋だったことも似てます。
二人が今後どうなって行くかは僕らの音楽の未来でもあるでしょう。僕は少し年上なんで最後まで見届けることはできないかも知れませんが、同じ時代を生きてきて色んなものを見せてもらった気がしますね。
達郎さんは「ありがとう、サンプラ」と言ってましたけど、僕らもそういう気分でした。というわけで曲ですね。やっぱりこれかな。最初のサンプラの一日目の発売、「RIDE ON TIME」を。43年前の曲!じゃ、お休みなさい。