二日続いたんですよ。土曜日に昭和女子大人見記念講堂で行われたのがムーンライダーズ。4月に11年ぶりのアルバム「It’s the moooonriders」が出ました。アルバム発売後、半年経っての”レコ発ライブ”。豪雨の中で始まりました。
野外コンサートでもないのにお天気の話かよ、という感じですが、すごい雨だったんです。早めに行って三軒茶屋で空いている喫茶店を探して仕事をしてて、その時は降ってなかったのに開演30分前に行こうとしたら傘も差せないくらいの雨でした。
集中豪雨ですね。幸い、会場の近くの古い喫茶店を見つけていたので何とかたどりつけましたけど、いつどんなお天気になるかわからないという2022年の秋であります。コンサートもそういうコンサートでしたって、どんなコンサートだ(笑)。
意外性を含みつつ、ということですね。アルバム「It’s the moooonriders」の一曲目の打ち込みを使った「MONORAIL」がいきなりキーボード二人の前衛的なセッションで始まって、メンバー4人のコラージュのような朗読が生で披露される。
鈴木慶一さん、鈴木博文さん、武川雅寛さん、白井良明さん、夏秋文尚さんにセッションの澤部渡さんと佐藤優介さん。オリジナルメンバーの岡田徹さんは体調が思わしくなく欠席。ホーンセクションとゲストのDAOKOさんも加わってました。
年季の入った演奏、熟練の味。それぞれがソロでありプロデユサーでありセッションミュージシャンであるという超実力派ならではの洒落っ気とウイット。前作からの間になくなったかしぶち哲郎さんの曲を挟みつつのアルバムコンサートでした。
で、翌日、日曜日が恵比寿のガーデンホールで行われた「ザ・ゴールデンカップス・AT LAST」コンサート。主宰が夕刊フジ。本来はコロナ前に企画されていて2020年にマモルマヌーさんとルイズルイス加部さんがなくなってしまいました。
残っているのはミッキー吉野さんとエデイ・潘さん。第一部はGLIM SPANKYの松尾レミさんがヴォーカル参加、バックを頭脳警察の今のメンバー、キーボードが難波博之さんというトリビュートライブ。二部がカップスのライブでした。
カップスのライブといってもエデイさんがギターと歌でミッキーさんがピアノという演奏もあったり映像で健在だった頃の映像と重なったり、ゲストに横山剣さんやPANTAさんが登場したり趣向を凝らしてました。
カップスとムーンライダーズ。GSからロックという時代の変わり目を映し出したような二組。GSのバンドは短命でしたからね。5年で姿を消しました。ムーンライダーズは45周年。新作は若いバンドには逆立ちしても作れないでしょう。
でも、古い人たちのライブが続くなあ、と思いつつ。まあ、しょうがないというか、そういうことが求められているのかもしれないなと。今週の原稿はゴダイゴです。というわけで曲ですね。ムーンライダーズ「私は愚民」を。
アルバム最後の曲。「上から目線」の対極のような「愚民」の「下から目線」。江戸っ子のへそ曲がりの正義感。「愚民の目」に今日のあまりに空しい「国葬」はどう映ったでしょうか。じゃ、お休みなさい。