収録しました。リモートではなくスタジオです。先日放送された一週目はやっぱりリモート収録が分かる音質。自宅療養だからしょうがなかったわけですが。余程のことじゃなければやらない方がいいと再認識しました。
久々の渋谷。先月の八神純子さんの収録は虎ノ門にあるFM802のスタジオでしたからね、渋谷のスタジオは二か月ぶりくらい。天気がぐずついていたんで熱中症の心配もなく「渋谷だなあ」と思いながら歩いてました。
で、8月の特集「吉田拓郎」の二週目と三週目。1973,74,75という3年間の曲が二週目、78,79,80,82という4年間の曲が三週目。この曲、好きだったなあとかよく聴いたなあという曲ばかり。選曲、楽しかったですよ。
楽しかったですけど、迷いましたねえ。今だから紹介しておきたい曲があったり、今聴くとどっか気恥ずかしい曲があったり。特に70年代の曲には若気の至りというメッセージ色の強い曲が結構ありますからね。
一週目の曲にあった「奔放で明るい人」みたいな色合いが薄くなって「立ち向かう人」というイメージが強くなってくる。若い女性が多かった客席から男性の声が飛ぶようになってくる。本人が一番思い出したくない頃でもあるでしょう。
でも、5週間で50年強をたどるわけですからね。それぞれの時代での在りようが分かるような流れにしたい。若者が大人になるというのがどういうことなのか、という裏テーマが見えるような流れにしようと思ったらそういう曲も入れないと伝わらない。
そういう時代の好きな曲も沢山ありますし。話が過剰にならないように最低限の説明だけで曲を聴いてもらう。そういう流れになったと思います。スタジオのヘッドホーンはプロ仕様ですからね。家で聴いているのと音も全然違う。聴きながら胸が熱くなりました。
自分の番組でこれだけの数の曲を流す特集もきっと最後でしょうからね。自分なりの「吉田拓郎」が伝わればと思います。アルバム「ah-面白かった」の中の「アウトロ」を5週間の前TMにしてるんですが、あの歌詞にもありました。
”1人ぼっちに飽きたら黙って闇にまぎれよう”。なぜ多くを語らないか、なぜ過去を振り返らないかが感じられるような番組になればと。もちろんそれは誰にも分からないわけですけどね。こういう50年だったということが感じて頂ければ。
まだ後半の二週が残ってますけど、この番組が出来ればもういいや、そんな曲を選んだつもりですって、勿体つけてるか(笑)。「アジアの片隅で」は入れました、ってネタバレです(笑)。じゃ、お休みなさい。