7月21日配信、氷室さんのデビュー34周年記念日の配信映像。当日に見られずにアーカイブの最終日、今日見ました。2016年の「LAST GIGS」の名古屋ドームの映像。時間は1時間半強とライブよりも短かったですが、思い出すには十分でした。
ライブ前のリハーサルシーンとライブ。ともにコンパクトないい編集だなと。特にリハーサル映像の意図が簡潔に伝わった来た。マイクの音やステージ上のモニターや音響の配線に特化したようなやりとりが編集されてたのが印象的でした。
あの「LAST GIGS」は全公演リハーサルから見せてもらってたんですけど、リハの様子に衝撃的な感動を受けましたからね。今までそういう場面を見たことがなかったこともありますけど、こんな細かいリハーサルをする人がいるんだと思いました。
今回の映像でもマイクの距離と音の拾い方についてのやりとりがあったりね。どのマイクをどのくらいの距離で使えばどういう声が録れるかが頭に入っている。あの揺るぎない声の輪郭が計算されたものだということを証明している感じでした。
自分の歌が頭の中で鳴ってる。それがマイクの距離で分かるんでしょうね。あのマイクアクションはその場の成り行きとか気分とかじゃなくて全部測ったように決まっている。耳の中で鳴っている音を聴くだけでステージが見えてるんだと思いました。
若い頃のライブとの最大の違いもそれでしょうし。ライブの荒っぽさ、激しい衝動みたいなものに流されない。それを完璧な形で計算して作り上げることができる。そう思ってライブシーンを見ていたら、今まで見ていたものと違う発見がありました。
こういうヴォーカリストは今までいただろうか、とか、これから出てくるだろうかとか。そんな風に客観的に見ることができたのも時間が経ったからでしょうね。ひょっとしてもうやらないのかもしれないな、と思ったりもしますし。
ライブシーンの編集で新鮮だったのは「ANGEL」がすぐに次の「SEX CRAHS&ROCKN ROLL」に繋がってたところかな。ライブだと本編終わりになるわけですからエンディングとかもそういうライブ感を生かしますけど、そうじゃなかった。
クールに次に行ったことで逆にフィナーレ感が出た。コンパクトに沢山の曲を楽しんだという感じがした。このサイズ感は配信向きに思えました。それも名古屋ドームだったからでしょうね。東京ドームのド派手な感じはやっぱり映画館でしょう。
久々の氷室さん。やっぱりカッコよかった。歌も素晴らしかった。34周年。来年は35周年だ。本人の動きは別にしても、来年も何かあるんだろうな、と思わせてれる映像でした。「KING SWING」にはそんなことを書くことになりそうです。
というわけで自宅療養「うろうろせんで」も明日でです。明日も36度。「せんで」と言われても外に出る気もしない。家で出来ることを考えます。曲ですね。エンドロールで流れていた「Across the Time」を。一瞬、何の曲だっけ、と思ってしまいました。じゃ、お休みなさい。