気温差、容赦ないです。昨日は本格的なみぞれで今日も肌寒い。身体がついていきません。どうにもだるかったり立ち眩みがしたり。やろうとしていた予定がずるずると遅れてしまったり、どうにかこうにか持ちこたえてる感じです。
と言いながら今日は渋谷のシアターコクーンでの「音楽劇・夜来香ラプソデイ」。音楽制作事務所、キューブの25周年公演。チケットは全席売り切れで昼間の公演なら何とか、ということでお願いして見せて頂きました。
面白かったんですよ。27日まで公演はあるので内容には細かく触れませんけど、想像を遥に凌いでいた。こんなに面白いとは思わなかった。「音楽劇」ではあるんですけど、そこに留まらないリアリテイを持ってました。
「東京ブギウギ」や「別れのブルース」「蘇州夜曲」などで知られる「J-POPの父」と呼ばれる作曲家、服部良一さんが主人公。時代は1945年。太平洋戦争の最後の年。舞台が上海。そこで行われた一つのコンサートがドラマの軸になってる。
それ自体が歴史性を持ってますよね。これは実際に行われたコンサートだったということだけで驚きでした。戦時下にこんなコンサートがしかも上海で行われた。一つのコンサートにこれだけ複雑な人間模様が絡んでいた。
何度も涙ぐみそうになりました。戦時下という設定が、今のロシアとウクライナが思い浮かんだり、コロナ禍と重なり合ったり。音楽というのはどういうもので、なぜ音楽を求めるのかが大上段で議論されること自体、異例でしょう。。
服部良一さんを賛美するミュージカルという先入観は覆されました。エンターテインメントという枠に収まらない歴史劇で人物劇。僕が知らないだけでしょうけど、ストーリー展開に引き込まれる「音楽劇」は見ごたえがありました。
キューブというのはいきものがかりが所属していた音楽制作事務所のイメージがありますけど、むしろ演劇と音楽を結び付ける志向が強い事務所なんですね。25周年にふさわしい演目になったのではないでしょうか。
今週締め切りの原稿は少し伸ばしてもらいました。何とか乗り越えられそうです。明日は、FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の4月特集の一週目の収録。「最新音楽本特集2022」。ゲストは音楽ビジネスのLEGEND、朝妻一郎さんです。
というわけで、曲ですね。全然、劇とは無縁ですが、陽水さん「なぜか上海」を。でも、こういう歴史があるから上海が魅力的な街なんだということはよく分かります。じゃ、お休みなさい。