3月10日が「東京大空襲」の日だということを意識していた人がどのくらいいたでしょう。もはやほとんどの人の記憶から消えてしまっていた過去の出来事が突然リアルに思えてしまったのは僕だけじゃないでしょう。
その国を象徴する大都市が空襲を受けて壊滅する。華やかだった街が無残な焼け野原になって犠牲者が出る。東京大空襲はこの日だけで10万人以上の市民がなくなって100万人が焼け出されてしまったそうです。
僕が生まれる前の年、1945年がいきなり2022年と重なってしまった。時間が巻き戻されてしまった。その間の77年がどこかに行ってしまった。何が起きてるんだろうという戸惑いは日々強くなるばかりですね。
というようなことを書こうかなと思って始めたんですが、どうにもならない感じがしてきました。漠然とニュースを見ながら書いていると頭の中がそっちに惹かれてしまう。書いてどうなるということでもない。
このブログを書き始めてからどのくらいになるのかな。たぶん、15年くらいにはなるんじゃないでしょうか。東京大空襲について書いたことはない気がしますね。戦争体験はないですが、焼け跡の記憶はあります。
銀座とか主要駅に傷痍軍人が募金箱を持って立っていたとか、都内に焼け落ちた建物が残っていたり、家を焼け出された人たちがバラックに住んでいたり。もはや東京に暮らしている人でも想像もできない光景が、今、ニュースの中で展開されてます。
「領土問題」で国と国が争う。「戦争をしてはいけない」という暗黙の了解がもろくも崩れ去ろうとしている。歴史の歯車が巻き戻された。戦後の歩み、みたいな時間が一瞬にして消滅してしまった。「戦後」は何だったんでしょうね。
呼び戻されてしまったのは1945年だけじゃないか。2011年もですね。原発が攻撃されている。第二の福島第一原発がウクライナに出現するかもしれない。明日が3月11日だというのに。
明日は、FM NACK5「J-POP TALKIN’」のKICK THE CAN CRUEのインタビュー。5年ぶりのアルバム「CAN」が発売されます。夜はヒクチアイさんのライブです。今日は一日、KICK THE CAN CRUEの予習でした。
音楽三昧でいられることの意味を思いつつ。曲ですね。KICK THE CAN CRUEの新曲「Boots」を。軍靴じゃありません。じゃ、お休みなさい。