昨日、行われました。ハロウインの仮装をした若者でにぎわっていた渋谷のオーチャードホール。ただ、場所が道元坂を上がったところなんで駅前のスクランブルからはやや距離がある。開演が5時。まだそんなに溢れているという感じはなかったですね。
その前にNHKのFMのデイレクターが「番組で尾崎豊の「17歳の地図」を取り上げたいんだけど、レクチャーをしてくれないか」ということでそのスタッフと雑談。取材という感じじゃないですね。僕の発言が出るわけでもない。
かなり大雑把な話なんで、好き勝手なことを話してましたけど、尾崎談義は久々だったんで熱が入りました。80年代前半という時代、尾崎がデビューした時のメデイアや業界の反応。彼が一番歌いたかったこと。どこまで伝わったか分かりませんけど、楽しかったです。
今の人に分ってもらおう、みたいな感じがあんまりないからかな。分かってくれようがくれまいが、こうだった、という話だけしようという1時間でした。思い出すことが色々あって、頭に血が上りました(笑)。
で、本題。八神純子さん。9月29日に20枚目のアルバム「TERRA~here we will stay」が出ました。これがいいアルバムなんです。資料には「このアルバムのために自分の音楽人生があると思った」という発言がありました。
本人の言葉を待つまでもなく、最高傑作でしょう。彼女が今までやってきた音楽、やってこなかった音楽、今だからやっておきたい音楽。集大成にして新作。次への扉を開けたアルバムがこれだけのキャリアを経て出来上がりました。
彼女は、80年代の後半にアメリカに移住してますからね。90年代から2000年代が日本では空白になっている。変わったのは東日本大震災ですね。あの後から日本で頻繁に活動するようになった。それも以前とは全く違う形でした。
それまで大きなホールでしか歌ったことのない彼女が事務所もなしでレコード会社も通さず被災地を回るようになった。PAもない避難所で歌ってました。自分でそういうチャリテイネットワークを作ったりしてましたね。
それまでは「紅白」や「ベストテン」の常連。お姫様型の活動が一変。草の根の活動にめざめた。今回のアルバムも20枚目。45年近いキャリアの割には多くないです。日本での再開のアルバムが2013年の「Here I am」でした。
私はここにいます、というタイトル。その時のインタビューで「生まれ変わりました」と言ってましたからね。次のアルバムは「Ther you are」。「あなたはそこにいます」。今回は「Here we will stay」。「私たちはここにいましょう」。
「I」「YOU」、そして「WE」。三部作らしいタイトル。タイトルだけじゃなくて、そういう過程を経てここにきた、というアルバム。彼女の代名詞のようなボサノバやサンバから今までやってこなかった音楽まで全13曲。
CD収容時間ギリギリの71分あまり。サブスクになってからアルバムの曲数は少なくなる傾向にありましたけど、アルバムじゃないと出来ないことをとことん詰め込んだという力作。タイトル曲「TERRA~here we will stay」は11分17秒の組曲。
”TERRA”は”地球”ですね。地球への思いを中核に据えたラブソングのトータルアルバム。昨日のオーチャードホールでも「死ぬまでラブソングを歌える人間でいたい」と言ってました。ライブもすごかったんです。
休憩時間もありましたけど、実質3時間以上。ホーンセクションが3人、弦が4人とバンド。アルバムのほぼ全曲を披露。それだけじゃなくて、お馴染みのヒット曲もめいっぱい。声も出てたし、キーも全く変わってない。
客席もマスクをしたまま最後は総立ち。声の代わりに身体で反応。彼女は60代。客席もそんな感じ。あの年代の女性アーテイストのコンサートであれだけの熱量があって質の高いライブはめったに見られないでしょう。
終わって外に出たら、開演の時よりもハロウインモードが盛り上がってました。でも、京王線のニュースで電車は混乱。とんでもない事件が起きました。というわけで、八神純子さん、「TERRA~here we will stay」を。
地球温暖化、気候変動に対しての世界会議が始まりました。明日は、FM ヨコハマの萩原健太さんの番組にお邪魔します。じゃ、お休みなさい。