発売は18日、明後日ですね。一昨年のアルバム「Traveler」以来丸二年ぶり。と言ってもまだメジャーでの二作目。すでに国民的と言っていい人気もあるわけで、いかに前作の後のブレイクが爆発的だったかを再認識させられます。
NACK5の「J-POP TALKIN’」とかいくつかでアルバムについて触れるんで聴いていたんですが、聴きごたえありました。力作ですね。髭男がどういうバンドなのか、どんな音楽をやりたいのか、様々な角度から味わうことが出来ます。
何よりも感心したのが、去年、そして2019年のあのセンセーショナルなヒットに流されていない。あれだけ急激に環境が変われば、そこに影響されたり何らかの変化が生じたりするものですけど、それが全くない。
むしろ、その変化を味方につけた。自分たちを客観的に見つめ直す機会にすることが出来た。色んな矛盾とか葛藤を整理する時間になった。自分たちに必要なものとそうでないもの。色んなものを一度に手にしたことで要らないものも明確になった。
土台の確かなアルバムだなあ、という第一印象。音楽の土台。バンドの関係性の土台。こんなに自分たちを率直にさらけ出しているとはというのが正直なところ。タイトルは「編集」。自分たちを様々な角度で「編集」した、という感じです。
”人気バンド”という座に胡坐をかいてない。だからこそ出来ることに向かっている。バンドのメンバーがそれぞれ曲作りに加わっているというのもその一例でしょう。「曲作り」という作業の意味をバンドとして共有している。
彼等には、今までこんな風に売れた例があまりないという異例がいくつかあります。例えば、ピアノロック。今までもなかったわけではないですが、こういう歴史的な大成功は思い当たりません。中国地方の日本海側出身、というのもそうかな。
初めて彼らを見たのは、2017年。「犬がキャットか死ぬまで喧嘩しよう」が出た時。渋谷のクラブ・クアトロ。曲のタイトルで分かるようにユーモア路線を意識してるのかなと思いつつ、それにしては生真面目そうなバンド、という印象でした。
その後が2018年のメジャー一作目の「ノーダウト」が出る前のサンプラ。メジャーな感じが出てきた、と思ったら後はご承知のようにあっという間の記録的な嵐の髭男台風。手の届かないところに行ってしまいました。
そこをくぐりぬけて、より体幹のしっかりした地に足のついたバンドになった。そんなアルバムに思えました。音楽雑誌「MUSICA」のインタビューは良かったですね。参考になりました。
と言うわけで、アルバムの中から。発売前ですから、すでにシングルとして出ている曲「Cry Baby」を。今までの殻を見事に破ってます。同じような曲を書かないという彼らの真骨頂でもありそうです。じゃ、お休みなさい。