あの頃、いつの頃かというと50年近く前。まだカラオケボックスとかもない頃。連日飲み歩いていた頃。スナックとか居酒屋とかでお酒が入ったりした時によく歌ってたんですよ。もう遥昔ですね。何を歌っていたかと言うと「GS」。グループサウンズ。
と書いたところでオリンピックの野球、日本がサヨナラ勝ちでした。延長タイブレイク。ほんとは終わってから書こうと思ってたんですが、なかなか思うような展開にならずに見切り発車で書きだしたところでした。
何だっけ(笑)。「GS」の話だ。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の7月の特集、「本城和治さんの50曲」。60年代の終わりから70年代のJ-POPシーンの立役者。フィリップスレコ-ド・プロデユーサー、デイレクターですね。
特に多かったのが「GS」と「キャンパスフォーク」。一人で10バンド以上を手掛けた人は彼だけでしょう。順番に言うと、サベージ、スパイダース、ジャガーズ、カーナビーツ、テンプターズといったバンド。
一週目の特集はスパイダース、で、今日は二週目の収録。本城さんが手掛けた「GS」の特集、今名前があがったバンドですね。で、あの頃、そうやって歌っていたのが、そういうバンドの曲だったんであります(笑)。
多かったのはジャガーズとテンプターズかな。他にもタイガースとかオックスとか色んなバンドがありましたけどロックバンドぽかった。ジャガーズの「君に会いたい」とかテンプターズの「エメラルドの伝説」とかね。
昨日、台本を書きながら歌ってしまいました。気恥ずかしくもあり、なつかしくあり、でした。まさか、50年も経って自分の番組で、そういう曲を作った人と話をするようになるとは夢にも思いませんからね。
こういう仕事をするようになるとも、ですよ。「GS」の時代と言うのは学園闘争の時代と重なりますし。大学がバリケート封鎖されている中で「GS」を聴いたり新宿のジャズ喫茶で夜明かししたりという時代。そういう学生は少数派でしたけどね。
感覚的には「GS」も「全共闘」も僕の中ではかなり近い。政治的な屈折がない分「GS」は素直に懐かしく思える。歌っていても楽しいわけです。本城さんの話すエピソードも今になって知ることもたくさんあったりしました。
「GS」というネーミングはかまやつひろしさんか本城さんがつけた、と思っていたら「週刊明星」だったとかね。リスナーそっちのけで楽しんでしまいました。でも、「GS」とは何だったのか、という肝心な話はしてますよ。
ジャガーズの「マドモアゼル・ブルース」を書いた筒美京平さん、タイガースを書いていたすぎやまこういちさん、ゴールデンカップスの鈴木邦彦さん、テンプターズの村井邦彦さん。全員が「GS」を舞台に頭角を現した若手作曲家でした。
そんな時代背景とかね。もうあまり語る人も少なくなってしまった日本初のバンドブームについて分析してます。7月12日のオンエアです。というわけで、50年前の愛唱歌(笑)。ジャガーズの「君に会いたい」を。じゃ、お休みなさい。