FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の6月の特集ですね。86年の6月に行われた武道館5日間の解散コンサートから35年という区切り。今、やらなければもうそういうタイミングはないかもしれないなあ、と思いながらです。
と言っても、2019年にはデビュー45周年でツアーやリリースがあったりしました。でも、僕は見てませんし。僕が語れるのは74年のデビューから86年まで。改めて、その頃の話を思い出しながらやろうと思います。
70年代の後半から80年代にかけて一番好きだったバンドなのは間違いありませんし、幸い、現場の近いところで見せてもらってましたからね。当時はわからなかったことや気づかなかったこと、今だから思うこと、いろいろあります。
基本的なスタンス、というんでしょうか、こんな話が出来たらいいな、と思うのは、はっぴいえんどからBOO/WYに至る過程の日本のバンド史の最重要バンド、ということですね。あまりそういう見方はされてないような気もするんです。
比較する気はありませんけど、同じ時期にはRCもいたわけです。そうした中で商業的な意味も含めて一番成功したバンド、という言い方もできる。その割に語られてないようにも思えますし。
メジャーだけど、カルト性が強い。ライブもしろ作品にしろ、妥協せずにメジャーになったロックバンドということでは他に例がないでしょう。当時、彼らがやろうとしてきたこと、担っていたこと、求めていたことを振り返ってみようかなと。
まだ終わってませんが、今日、全部のアルバムを聞きなおしてました。なつかしくもあり、今まで感じたことのないプレッシャーもありつつですね。これだけ時間が経っていて、しかも今も健在。僕より詳しい人がたくさんいる中で何を伝えるのか。
やろうかなと思ってデイレクターに相談したんですが、60年代生まれで洋楽ファンだった彼は、全然通ってない。「僕みたいな人がわかるようにやってくださいよ」と言われて肩の荷が下りた感じでした。気負わずにやります。
というわけで、今日、聞いていたのは74年の「らいむらいと」から81年の「破れたハートを売り物に」まで。ニューヨーク三部作の前までですね。いい曲がたくさんあるなあ、という再認識。その中でも鮮烈だった曲を。
当時から大好きな曲ではありましたが、今、この年でこんなに響くとは思いませんでした。78年の「嵐の季節」を。コートの襟を立てて、拳を握りしめて、嵐をやり過ごしましょう、じゃ、お休みなさい。