FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の5月の特集を考えていて浮かんだのが高田渡さん。命日が4月16日。来週なんですね。なくなったのが2005年。今年は16周忌。数えでいうと17回忌。改めて彼のことを振り返ってみようと思いました。
「LEGEND FORUM」ではまだ取り上げてないんです。岡林さんもそうでしたけど、いつか機会があればなあ、と思いつつそのままになっていた人物。でも、何度かお会いしたくらいで、そんなに接点があったわけじゃありませんからね。
なぎらさんは、渡さんと一緒にツアーを行ったり公私ともに親しかった数少ないアーテイストですね。「高田渡に会いに行く」は、今年の1月に駒草出版というところから出た彼の書きおろしの新刊です。
実は2月に「LEGEND FORUM」で「最新音楽本特集」をやろうと決めた後に出たんですね。あの特集の中に入れようか迷ったんですが、いつか「高田渡特集」をやる時にということでそのままになってました。
面白い本でしたよ。タイトル通りにあるように縁者に会いに行ってインタビューするという本。渡さんのお兄さん、最初の奥さん、息子さんの高田連さん、バックのバンドをやっていた佐久間順平さん、そしてやはり旧友のシバさんという5人。
なぎらさんは「私的フォーク大全」という力作もある、ミュージシャンであると同時にフォークソング研究家なのは知ってたんですが、あんなにコレクターだとは思わなかった。資料の類を収集している。そのデータが実に細かい。
あの時になぜ渡さんがそうしたのか、とか。お酒の飲み方や人間関係の微に入り細に入りを記憶している。ご親族よりも詳しい。彼の記憶を当事者に確認しに行くという本でもありました。「人間・高田渡」が克明に語られてます。
結構、厚い本なんですよ。しかも文字組も二段。でも、昨日と今日で一気に読みました。でも、彼が「LEGEND FORUM」に来てくれるかなあと思ったりしてます。彼は「フォークソング一筋」。僕は全然そうじゃないですからね。
彼から見れば「商業主義」そのものでしょうし、無節操。「あなたに語ってほしくない」と言われるかもしれませんし。でも、みんなが疲れているこの時代だからこそ「高田渡が聞きたい」という気分はあります。
「ALFA MUSIC」の次が「高田渡」。個性的な素晴らしい音楽はスタイルに左右されないと思ってますからね。どうなりますか。というわけで、曲ですね。高田渡さん。これから聞き直すことになるわけですが、「生活の柄」を、じゃ、おやすみなさい。