どんな並びだ、でしょう。昨日が柳田さんで今日が酒井さん。ともにテーマは「作詞家 松本隆」。スタジオジブリの機関誌「熱風」の連載、「風街とデラシネ・作詞家 松本隆の50年」の取材。この間も書きましたが、後二回なんです。
本来は、あと一回だったんですが、年末の立ち上がった「50周年特設サイト」の「全曲リスト」で知った、今まで抜け落ちていたアルバムの話をしないわけにはいかない。その作業をしてから最終回に行きたいと思いました。
柳田ヒロさんというのは、はっぴいえんどの前身のバンド、エープリル・フールのメンバー。ヴォーカルが小坂忠さん、ベースが細野晴臣さん、ドラム、松本隆さん、キーボードが柳田ヒロさんでした。
でも、エープリル・フールはアルバム一枚で解散、細野さんと松本さんがはっぴいえんどを結成。柳田ヒロさんは、当時、貴重だったキーボーデイストとしてはっぴいえんどの後に岡林信康さんのバックをつとめたり、拓郎さんと新六文銭を組んだりします。
つまり、70年代前半の重要人物の一人。72年のアルバム「海賊キッドの冒険」というのは、彼が組んだバンド、全曲の作詞が松本隆さん。同じ72年に彼のソロアルバム「HIRO」も出てるんです、そちらも松本さんです。
「HIRO」については連載の中で触れてたんですが、「海賊キッドの冒険」は抜けていた。どっちが先だったのか、とか、どんなバンドだったのか、改めて聞いてました。でも、50年前ですからね、ほとんど記憶にない。
でも、松本さんがはっぴいえんど在籍中に提供した最初の二枚ですからね。貴重なことこの上ない。何とか紹介したいな、と思ってます。で、もう一人は酒井政利さん。いうまでもなく山口百恵さんの育ての親。音楽史のLEGENDです。
彼に聞いていたのは、94年の裕木奈江さんのアルバム「水の精」。ご存じない方も多いんでしょうね。細野さんや筒美さんが曲を書いていて全曲が松本さん。透明な儚さが美しい名盤です。松本さんが手掛けた女性のアルバムでも屈指、でしょう。
酒井さんは、69年のカルメン・マキも手掛けてますし、南沙織さん、山口百恵さん、ジュデイオング、久保田早紀さんとか女性の魅力を見抜く眼力は証明済み。歴代の全ての作詞家と仕事をしていると言っていいでしょう。
彼から見た「作詞家・松本隆」はどんな存在か。さすがに分析は的確。80代とは思えませんでした。後二回になった連載はどうにか終われそうです。4月発売の号が最後になります。
天気、妙でしたね。牡丹雪の中で15分歩いただけでびしょびしょになりました。明日はお天気だそうです。でも、出かけることが多いなあと我ながら不安になったりしてます。この間会った瀬尾さんは「ほとんど出ないよ」と言ってました。
今日の感染者数も1000人超え。重傷者の中で増えているのが高齢者の割合。他人事じゃない、何とか無事に乗り切りたい。曲ですね。裕木奈江さんの「青空挽歌」。”太陽のように孤独”というのがすごいなあと。じゃ、おやすみなさい。