年末ですよね。今年のいろんなデータが発表になってます。YUSENで一番歌われたのがあいみょんの「裸の心」で、配信で一番売れたのがYOASOBIの「夜を駆ける」だったそうです。時代が変わったなあということと変わらないなあと思わされる二人でした。
あいみょんの成功は「変わらないなあ」という方でしょうね。特に「裸の心」はそういう一曲です。今、女の子たちのボーカル曲は、ほとんどキーが高い。キンキンしている。「裸の心」は、あえてキーを低く歌ってる。
中低音を意識した曲、と言っていいでしょう。そういうシンガーの代表がみゆきさんでしょう。「CONTLALTO」という、音域をタイトルにしたアルバムもありました。あいみょんはあの曲を3年前に書いたんだそうです。
彼女の歌のオーソドクスな存在感、そして、シンガーソングライターとしての魅力は「変わらないもの」ですね。自分のことを歌うだけではないフィクションを書く。これまでに書いたCDになってない曲が数百曲あると言ってましたからね。
アナログ的な良さがある、というのかな。人柄も含めて温度感がある。YOASOBIは、それが違うという感じですね。といってもあいみょんはインタビューしてますし、ライブも見てますけど、YOASOBIはそのどちらもないんで、かなり想像ではあります。
YOASOBIは、ボカロPと女性ヴォーカリストというユニット。コンセプトは「小説を音楽にする」。ですね。すでに彼らの曲を題材にした小説集も出てるみたいです。同じ作家性でもあいみょん自身がそうだ、というのと連動企画というのとは少し違いますね。
「変わったなあ」と思うのは曲調ですね。これはYOASOBIだけじゃなくて、米津さん以降の人たち、特にボカロPと呼ばれる人達に共通してるんですが、曲調の刺激性ですね。どこから聞いても引っ掛かるような音の作りになってる。
間断ない刺激。リズムとかビートという「形」があるわけじゃない。曲調がR&B的だったりしても、リズムはもっと多彩。そして、言葉のクオリテイが高い。安易に英語に流れたりしない。ヨルシカもそうですね。詞の密度が高い。
あいみょんは歌詞、なんですけど、YOASOBIやヨルシカはもっと文学な感じがする。実際にヨルシカには「盗作」という曲もありました。オタクっぽいYOASOBIと正統派シンガーソングライターのあいみょん。それぞれが時代を象徴してますね。
まあ、どっちかと言えば、ですけど、僕はあいみょんの方が好きですね。あくまでもどっちかと言えば、ですけど。新しい時代の面白さ、という点ではYOASOBIでしょう。ヒゲ男がいたり、King Gnueがいたり、やっぱりシーンは面白いです。
原稿、終わりました。気が楽になってますね。明日、もう一度資料をチェックして送ります。フーフー言ってますけど(笑)。あいみょんと言えば、この曲、あいみょんぽいなあと思ったら、彼女でした(笑)。DISH//の「猫」を。じゃ、おやすみなさい。