明日なんです。忘れてません(笑)。それだけは忘れてはいけない。それでけじゃないか。もう一つは結婚記念日。他のことは忘れてもいいんです。盆暮れはもとより、自分の誕生日よりも大事です。
そういうことをおろそかにするとどうなるか。つまずきますね。誕生日を覚えてないからと言って愛してないわけじゃない、そんなことは本質的なことじゃない、というのは男の理屈。身勝手。自分本位。気持ちというのは形にしないと伝わりません。
若い頃にはそう思えなかったんですよ。そういうことを覚えてられないくらいに忙しいことを分かってほしい、とかね。そんなに目に見える何かが欲しいのか、とか。そういうのがないと俺を信じられないのか、とかね。最低(笑)。
と言って高価なプレゼントを贈るとか、そんな大げさな事じゃないんです。僕は、この5、6年くらいかな、花とバスデ―カードだけ。前はちょっと気張って外食という過ごし方が多かったんです。でも、そういう感じじゃなくなった。
いつも通りでいいよ、みたいな感じですね。そういうことが意味を持ってきてる。だからこそちょっとしたことが重要かなと。いつも通りなんだけど、テーブルに花があるだけで気分が変わったりします。
バースデーカード、面白いですよ。立体のものとか飛び出すものとか、ことわざの書かれているもの。音楽が流れるもの。デザインも動物から旅もの、女の子っぽいのとか。去年、オフクロの99才に贈ったのは金色の表彰状カード。そこに一言添えるだけ。
まあ、一応は物書きですからね。その年ならではの文句は考えます。花も買ってあるんですけど、カミサンに見つからないように玄関の外に出してある(笑)。僕の方が寝るのも起きるのも遅いんで、寝る時にテーブルに置いておきます。
花屋さんで予算を伝えて、こんな感じにしてほしいというだけで店先の出ているものと違うのを作ってくれますからね。若い人は、そういうことが自然にできる。そこなんですよ、って、さっきも書きましたね(笑)。
男性の方、一度お試しください。どうなっても知りません(笑)。というわけで、バースデーソング。若い恋人同士の歌が圧倒的。老人カップルのバースデーソングを作ってほしい。老人ホームのバースデーソングとかね。
そういう意味ではやっぱりこれかな。拓郎さん、「いくつになってもHappy Birthday」を。人生の主役は君なんだよ。良い言葉じゃないですか。じゃ、おやすみなさい。