NACK5「J-POP TALKIN’」のインタビュー。9月9日に3枚目のフルアルバム「おいしいパスタがあると聞いて」が出ます。前作の「瞬間的シックスセンス」から約1年7カ月ぶり。インタビューもその時以来ですね。
前回は、あの「マリーゴールド」の大ヒットの渦中でしたが、今回は、あの時の瞬間風速が収まって、安定期に入っている感じのアルバム。女性っぽい、というか、女っぽいいじらしいアルバムだなあというのが第一印象でした。
彼女は95年3月生まれ、今25才。そういう年齢が関係してるのかどうか分かりませんが、一作ごとに成長している印象があります。それが端的に表れているのがタイトルでしょう。「おいしいパスタがあると聞いて」。過去の二作とはかなり違います。
女性らしくて日常的。アルバムの初回盤には弾き語りのCDも入ってるんですが、それは、音楽制作の拠点になっているという「POTATO SUDIO」のダイニングルームでレコ―デイングしたんだそうです。その様子は配信されてました。
「誰かの実家みたいな雰囲気」とありましたね。その辺もアルバムの空気になってるんでしょう。一枚目のアルバムにあったエキセントリックなひらめきの代わりに等身大な日常感があります。というような感想を持ちながら、どんな気持ちで作って行ったのか、などを聞いてみようと思います。
でも、彼女の声は魅力的ですよねえ。低くて高い、というと変ですが、中低音の艶、大人っぽさとあどけなさが同居している。思い切りがいいんだけど、女っぽい。最近の女性シンガーソングライタの中でも傑出してます。
そう言えば、みゆきさんもそういうタイプですね。と言っても、比べるにはまだ格が違うという気もしますし、生まれも時代も違うんで、単純な比較は出来ませんが、シーンを支えてゆく存在になることは間違いないでしょう。
あいみょんは自分の曲だけじゃなくて、ソングライターとしても非凡なものを持ってますし。その最たるものが、去年、菅田将暉さんとデユエットした「キスだけで」でしょう。菅田将暉が「私、女だから」と歌い、あいみょんが「お前、女だから」と歌うんです。
男性と女性が入れ替わったようなデユエットは初めて聴いたかもしれません、あれを書いたのがあいみょんでした。その辺も今回のアルバムに繋がっているか、聞いてみようと思います。どうなりますか。若い女性に話を聞くときは緊張するんです(笑)。
インタビューは別々のスタジオでのリモート。変則リモート。感染症対策。みんなピリピリしてます。暑いし、怖いし。今日もフーフー言ってました。エルビス月間、無事終わりました。もう思い残すことはありません(笑)。
というわけで、あいみょんの新作シングル「裸の心」。女っぽい曲だなあと思いました。そして、声が生きているなあとも。そうだ、彼女のインタビューを読んでたら、小山田壮平さんが好きだ、という話がありました。小山田さんのゲストの次が彼女。これも偶然です。じゃ、おやすみなさい。