この間、チャゲアスと尾崎さんの「代々木」について書いた時に、「もう一週については今度」と書いたままになってました。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の6月の特集。7月にもやることにしました。その一週目が、憂歌団とブルーハーツです。
憂歌団の「生聞59分」は、76年の発売、収録はあの京大西部講堂。ブルーハーツは、96年のアルバム。92年や94年の武道館を中心にいろんな会場でのライブを収録してます。今日の放送はこの2枚の特集でした。
ブルーハーツはどっかで触れたいなあと思いつつ、手付かずになってました。アーテイスト特集は、ゲストが基本ですから、どんな人にお願いするか見当がつかなかった。取り上げるとしたら一人でやるしかないな、と思ってたんです。
ライブアルバムがあったかな、と思ったら二枚ありました。一枚がこれですね。もう一枚が87年の日比谷の野音。でも、選曲的にも「ALL SOLD OUT」の方が魅力的だったんで、こちらにしました。
解散直後に出たアルバムなんですね。つまりバンド存続中はライブアルバムが出なかった。メンバーがよしとしなかったんでしょうね。でも、後期で一番充実していると思える演奏が詰まってます
で、ブルーハーツにするとしたらもう一枚は何だ。これに悩みました。最初は日比谷の野音の方にして、他のバンドやアーテイストの野音ライブを組み合そうかなとも思ったんです。でも、臨場感などのライブらしさが違いました。
連想ゲームみたいなもんですね。あれこれ考えていて”ブルース”というキーワードが浮かんだ時に、憂歌団で決まり、でした。泥臭さとか生活感、物の見方や感じ方。”下から目線”の詩人たち。一人で納得しておりました。
これは結果的にでしたけど、憂歌団の内田勘太郎さんとブルーハーツのヒロトさんは去年、ブギ連というユニットを組んで、同名のアルバムも出してました。そのことも後から気が付いたんですね。やったじゃん、という感じでありました。
渋い組み合わせになりましたよ。同じブルースでも表現が少し違う。ブルーハーツはパンク、ロックンロールが下地になったブルース。憂歌団は、正統派のブルースが基本になってる。木村さんとヒロトさんの声も違います。
でも、同じものが流れている。自分で聞いていて楽しかったです。こういうコラボのライブが見たかったなあと。そういうことなんですよね。時代も違うし、もう存在しないバンドとアーテイストの組み合わせ。ライブ盤特集は、「架空のライブ」でもあるんだと思いました。
組み合わせ、結構、悩みます。あのアルバムをやろうと思っても今聞き直してみると、当時思ったほどじゃないこともある。特に音質ですね。収録の仕方もあるんでしょうけど、ライブ盤の難しさでもあります。
当時聞いていたり会場にいた人は浸れるんでしょうけど、音だけ聴いている人には届かない。憂歌団もブルーハーツもその心配はありませんでした。ビンビン来ます。来週の今日のオンエアです。
というわけで曲ですね。ザ・ブルーハーツ。「TOO MUCH PAIN」という好きな歌があるんですが、残念ながらライブになってませんでした。今のアメリカを歌っているような曲、「青空」を。じゃ、おやすみなさい。