FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」。6月の「ライブ盤」特集の五週目。CHAGE&ASKAと尾崎豊さんの「代々木」にしました。代々木国立第一競技場。当時は代々木オリンピックプールと呼ばれておりました。
最初にコンサートに使ったのがCHAGE&ASKAなんです。1983年9月30日。その模様を収めたのが「1983・9・30・LIVE IN YOYOGI STADIUM」。もう一枚が85年11月15日に行われた尾崎さんの「LAST TEENAGE APPEARANCE」ですね。
尾崎さんは1965年11月29日生まれ。つまり10代最後のライブ。この二枚にしました。前半がCHAGE&ASKA、後半が尾崎さんですね。それぞれのブレイクポイントになったライブと言っていいでしょう。
CHAGE&ASKAは、彼らも自ら行っているように下積み時代がありません。二枚目のアルバム「熱風」がチャート一位になって、初のツアーは全国ホールツアー59公演。その次のステップがこの代々木でした。
アマチュア時代から初期の自分たちの総決算。この日のために初めてピアノで作曲した「声を聞かせて」の披露。CDになってない曲ですね。もちろん、オンエアします。若い頃のCHAGEさんとASKAさんの熱唱が聞けます。
実を言うと、というほど大げさなことじゃないんですが、あのライブが初めて彼らと関わるきっかけだったんです。ライブビデオを作りたいんで手伝ってくれないか、ということでした。
ライブビデオと言っても当時はそういう作品はそんなに多くなかったですし、まだヒット曲も多くない。ライブだけで大丈夫だろうか、と思って二人のキャラクターにあった演技をしてもらってるんです。
当時ご覧になった方の中には、二人がなんでこんなことしてるんだろうと思われた方もいらっしゃったでしょうね。でも、あの映像がその後の彼らのツアー映像のヒントになったようにも思ってますね。
で、もう一枚が尾崎さん。「LAST TEENAGE APPEARANCE」。19才の尾崎さんのまだ硬さや蒼さの残る激しい歌声は鮮烈です。あんなに生々しくて、あんなに内面をかきむしるようで、あんなに何かに立ち向かうようなパフォーマンスをする人はいまだにお目にかかったことがありません。
今でも覚えているシーンは終わってからの打ち上げ。「音楽業界に革命を起こします」と言ったんですね。純粋だったんだなあと改めて思ったり。それが裏切られたと思った時の落胆や反動もあったんでしょう。それがその後の彼を左右して行ったようにも思えますし。
CHAGE&ASKAもあのライブの後にASKAさんがピアノで曲を作るようになって、曲想が変わりました。一気に広がった。それまでフィフテイ・フィフテイのようだった二人のバランスが変わってくる。
それぞれにとってのモニュメントのようなステージ。並べて聴いた時、どんな風に聞こえるのだろうと思います。そうだ。特集、当初は6月5週のつもりだったんですけど、7月もやります(笑)。二カ月連続特集です。
好評につき、というよりまだ終われない。二週目も収録しました。どのアルバムかは明日にでも。というわけで、曲ですね。尾崎さんの「シェリー」を。久々に聞きました。フルサイズで流そうと思います。じゃ、おやすみなさい。