タイガースと言っても阪神タイガースではありません、って当たり前か。66年1月にデビューしたGSのバンド。GS人気最大の功労者。その前にスパーダースとブルーコメッツがいましたけど、彼らはビートルズ以前から活動していたバンド。タイガースは、正真正銘、ビートルズ以降のバンドです。
彼らのデビューはビートルズ来日の年、66年6月の武道館にユニフォーム姿で見に行っていた。そのユニフォームを買う資金は、関西のエレキバンドコンテストで優勝した賞金だった。その時に演奏したのはストーンズの「サテイスファクション」だったと言います。
生粋のGS世代。マージ―ビート世代。彼らの解散コンサートが71年1月24日、武道館。武道館がバンドのワンマンライブに使われた最初でしょう。その模様を収めたライブアルバム「ファイナル」も武道館公演最初のライブアルバムじゃないでしょうか。
FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」のライブ盤特集、後半二週、録り終えましたよ。時間かかりました。でも楽しかったっす。一週目がRCと氷室さん。80年の「RHAPSODY NAKED」と2004年の「21Century Boowys vs Himuro」の二枚。
二週目が、この間書いたチェッカーズの92年の解散コンサートと、タイガースの解散武道館。これは我ながらヒットでありました。両方ともタイトルが同じ。「ファイナル」と「FINAL」。同じように客席は圧倒的に女の子たち。歓声と大合唱が何とも美しいライブです。
アイドル性と音楽性のはざま、というスタンスも似てます。でも、それぞれの対処が違ったのは時代でしょう。チェッカーズはアイドル性を楽しんでいた。初期の作家の人たちが書いた曲も歌いつつ地力を蓄えて行った。全員が曲作りに参加していた。
タイガースはそこまで行かないまま解散してしまった。片や年。片や10年ですからね。でも、解散コンサートの空気は一緒。時代を越えてました。面白かったなあ。一番時間がかかったのは、どの曲を使うか。どのMCを生かすか。
解散ライブですからね。歌だけじゃなく、言葉の端々にも万感の思いが込められている。曲も長いです。その雰囲気をどこまで伝えられるか。ドキュメンタリーを作っているような気分になりました。ま。自己満足ですが(笑)。でも、仕事で満足できるのだから幸せですよ。
この特集、思ったりより手間もかかりますが、思ったより楽しい。6月だけじゃ終わらないな、という感じになってます。まだ、この先は決まってせん。というわけで、曲ですね。タイガース、「I Understand」。「蛍の光」がフィーチャーされてるんです。
オリジナルは誰だろうと思ったら、ビートルズの後に出てきたイギリスのバンド、ハーマンズ・ハーミッツでした。そういうバンドだったんだなあという発見もありました。じゃ、おやすみなさい。