ライブがないと毎日のメリハリがなくなりますね。特に曜日の感覚がなくなってくる。今日は火曜日、昨日は月曜日。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の放送日。4月の特集「近藤雅信」の最終週。岡村さんのアルバムがテーマでした。
収録が割と早めだったんで、ここに書くのタイミングも無くしてました。そう言えば書いてなかったな、と思いました。「史上最強A&R」近藤さんの特集をしようと思ったのは、このアルバム「操」があったからですね。
近藤さんは、アルファー・ミュージックでYMOを手掛けられたのを皮切りに、東芝EMI、ワーナー、ユニバーサルとレコード会社を移りながら、数えきれないアーテイストを手掛けられた方。重役まで行って、でも現場を選んでる。
すごいですよ、RCとか清志郎さんとか、甲斐バンドとか澤健司オリジナルラブとか、小沢健二とか、ユーミンとか、ブランキ―ジェットシテイ、コブクロとかAI、坂本龍一さんや鬼束ちひろさん。錚々たるアーテイストばかりです。
で、独立して自分の会社でマネジメントから制作、宣伝、コンサート制作まで行っているが岡村靖幸さん。自分のレーベルからの発売です。彼が全面的に関わった最初のアルバムが4年前の「幸福」でした。
「幸福」も今回の「操」もアルバムチャート三位。岡村さんの最高位。キャリアハイ。彼が関わってなかったらそれだけの結果は出なかったでしょう。それがどれだけ意味のあることかを伝えるための特集でもありました。
こういうスタッフもいるんだ、こういう人が岡村靖幸という個性豊かな才能を花開かせているんだ、という一か月。新作アルバムは、改めて彼の怪物性を感じさせる作品でした。
怪物性ね。番組の中で思わず使ってしまったんです。作詞や作曲、編曲をやるアーテイストはそんなに珍しくなくなりました。でも、彼は、全ての楽器の打ち込みまでやってしまう。その全体像の大きさに思わずそんな言葉が出てしまいました。
アルバムの音の輪郭。重低音なんだけど、品格も風格もある。計算も緻密にされている。若い頃とは違う濃密なエネルギー。ファンクとかデイスコとか、ヒップホップとか色んな音楽もそこに入っている。
自由で伸び伸びしてる。メロデイーはキャッチ―で口ずさめる。そして、あの「岡村語」ですよ。実感的造語のオンパレード。英語のような日本語でありながら詩情もある。こういうボキャブラリーの人は桑田さんしかいでしょう。
先週掲載になった「毎日新聞」の「今月の特選盤」にも書いたんですが、まさにJ-POPの極致のような日本語のダンスポップ。彼がデビューした時、”和製プリンス”という冠がついてましたけど、もう”和製”とか要らない唯一無二のオリジナルです。アルバムタイトルは「音楽への操」だと思いました。
でも、インタビューは一回しかしたことがない。ライブは割と見てますね。初めて渋谷公会堂で見た時は客席がいっぱいになってなかったんじゃないかな。当時の事務所の社長に「原石というのは、こういう人を言うんだと思いますよ」と話した記憶がありますね。
唯一無比のオリジナルはその頃からでしょうけど、今、周りが追い付いてきた。彼の才能を誰もが認めざるを得なくなった。もう。僕の手に負えるアーテイストじゃないなあ、というのもあって側面援助の近藤さん特集でもありました。
もし、ご興味あれば、タイムフリーで是非。「ROLLING STONE JAPAN」誌のウエブサイトに文字起こしされたものがもうすぐ公開になります。そう、毎週、文字でアップされてます。
ということで曲ですね。アルバム「操」の中から、と思ったのですが。岡村さんを知ったのは、彼が書いた美里さんの曲「19才の秘かな欲望」ででした。美里さんのアルバム「Tokyo」の中の彼が書いた曲を。「虹を見たかい」。スケールの大きな曲です。
かろうじての「東京」つながり(笑)。美里さんが90年から93年までやっていたTOKYO FMの番組のタイトル曲。構成は僕でした(笑)。TOKYO FMから明日の番組の生電話コメントの依頼がありました。じゃ、おやすみなさい。