無事もどりました。東京は思ったより寒くないですね。土曜日が無茶苦茶に寒い中で出かけましたから、それに比べると、という感じかもしれません。台湾は思ったより温かくなかったんですよ。向こうでもセーターを着てました。
で、ライブラリーの話が、正式に決まりました。昨日、大学の広報の方とか、何人かのインタビューを受けました。一つは映像もありました。なぜ寄贈を思い立ったかとか、この大学にした理由、J-POPの何を伝えたいのか、とかね。
何かの時に使わせてもらいます、というカメラ目線の30分くらいの映像インタビュー。後で通訳のテロップを入れるんでしょうね。そうしやすいように話そうろ思ったんですけど、いきなりでしたからね。
若干、動揺もありました。うまく話せたかどうか。カミさんは最初だけ様子を見て、その後は別行動、と言ってたんですが、さすがに心配になったんでしょう、最後まで居てくれました。強い味方でありました(笑)。笑う、は照れ隠しです。
もう明かしても構わないということなんで、書きますね。台湾清華大学という国立大学です。場所は台北から新幹線で30分くらい。台湾や海外のIT系の会社が集まっているという、台湾のシリコン・バレーと呼ばれている”新竹”という街です。
立派な大学ですよ。台湾では一二を争うハイレベル。日本で言うと、京大というイメージでしょうか。理科系で評価が高いんだそうです。僕も名前は知ってましたからね。最初に話をもらった時には、本当ですかと聞き返してしまいました。
話をまとめてくれたのが、もう何度も書いてます。横浜のベンチャーキャピタルの会社の社長さんだった、新堀洋二さん。彼が進めている新しい医療や環境テクノロジーのプロジェクトに清華大学も加わっていたというのがきっかけでした。
ビジネスを超えた文化交流に意味を、というところで話が決まった。ちょうど新しいオーデイオ・ホールが完成したばかりで、そのワンフロア―が音楽と映像。そこの棚に並びます。まだほんの一部ですけど、並んでました。
一枚一枚に「田家秀樹寄贈」というシールが貼られている。自分で感動しました。色々ありましたし、肝心の新堀さんがなくなったしまったということもありましたから。不覚にも涙が出てしまいました。
で、正式なオープンも決まったんです。来年の5月。12日から7月11日までの二か月間、記念展示会を行ってくれるそうです。恐縮ですよ。「日本流行音楽史」みたいな展示ですね。僕の本とか記事も置いてくれると言ってました。
その展示会に合わせて5月13日に「寄贈式セレモー」があるんです。そういう内容まで会議がありました。え、そんなところまで話が進んでるんですが、という感じ。大学の図書館関係のスタッフがずらっと揃った会議はかなり緊張しました。
清華大学、広いんです。構内に上野の不忍池のような大きな池がある。入るのも自由。身分証明書も入校許可証も要らない。「ここの取柄は自由です」と言ってました。東京の大学に比べると別天地です。
そんなところに自分の家にあったCDが並ぶんですよ。「自筆原稿はありますか、もしあったら展示します」と言ってくれたりしました。僕ごときに、です。夢じゃないか、と自分でほっぺたを捻りたくなるくらいでした。
国立台湾清華大学。来年の5月12日から7月22日まで「田家秀樹寄贈・日本流行音楽展示会」というのが行われます。台湾旅行を企画されている方、台北からスコアい足を延ばして寄ってみてください。え、こんなところにこのCDが、と思われると思います。
やっと言えました(笑)。随時報告しますね。これも音楽は国境を超える、という例になると良いですか。よろしくお願いします。というわけで、曲ですね。会議に参加していたスタッフにラルク・アン・シエルのファンがいました。
彼女は「J-POPはK-POPと違うんです」と発言してくれてました。台湾の大学の会議で、ですからね。嬉しくて涙が出そうでした。でも、昨日は終わってみなさん軽く食事して、台北に戻ったら、ぐったり。バタンキューでした。
台北もクリスマス一色。南の島のクリスマス。赤いクリスマスローズがあちこちに飾られてました。一足早いですけど、ラルクの「Hurry X’mas」を。じゃ、おやすみなさい。