45周年コンサートでした。FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」の11月のゲストでお世話になりましたからね。ご本人に二週出て頂きました。その締めくくりもあってお邪魔しました。良いコンサートでしたよ。
と言ってからこんなことを書くのもなんですが、オムニバスでは見てるのに、ワンマンを拝見するのは実は初めて。すごいでしょう。45年もおやりになっているのに初めて。よくコンサートで「初めての人」とか聞きますよね。
特にキャリアのある人たちは「初めて」という人を「今まで何やってたの」といじったりしますけど、まさにそれ。どういじられてもぐうの音も出ません。でも、イメージ通りでしたよ。予想以上の熱唱でもありました。
何で初めてになってしまったか。言い訳がましいですが、言い訳です(笑)。そういう時代だったんですよ。「時代のせいにしないで」というどなたかの歌もありましたけど、そうだったんだからしょうがないんです。
何度も書いてますけど、”あっち側・こっち側”ですよ。”あっち側”の人たちに対してどこか拒否反応を持っていた。彼女はピアノの弾き語りもやってましたし、必ずしもアイドルではなかったわけですが、先入観、頑なでした。
時代の綾としか言いようがない。陽水さんがよく言ってましたけど、「あの頃。カーペンターズが好きなんて言えなかったもんねえ」という感じ。そういう音楽は保守的だ、みたいな青臭さ。それが見えなくしていたものはたくさんありました。
今だから言えるんですよ。「俺はアイドルなんか聞かない」みたいに息がっていた。今回、「LEGEND FORUM」で特集して色々一から勉強しなおしてみて良く分かりました。僕らが間違ってました(笑)。
そういうコンサートだったんです。バンドとピアノ。ピアノとストリングス。生楽器の音と彼女の声。アイドルでもロックでもない。背伸びも媚びもない自然体のコンサートでした。会場も良かったのかもしれません。
国際フォーラムのCホール。客席は1500人。Aホールは5000人。メインはそっちなんでしょうけど、実は音響はCの方が圧倒的にいいんです。Aホールはイベントにも使いますけど、Cはコンサート専用。生楽器の音が本当によく伝わるんです。
あんまり使う人、いませんけどね。僕は大貫妙子さん、谷山浩子さんとか見てますね。そういうデリケートな音楽にはよく似合います。裕美さんもそういう流れにある、ということだと思います。でも、飛び跳ねながら歌ってました(笑)。
何度も書きますけど、今ごろ、こんなこと書いてます。でも、「70年代」というジグソーパズルがあったとして、欠けていた一片が埋まった感じがしました。女性アイドルとシンガーソングライターの間が埋まった感じでした。
というわけで、この曲も弾き語りも良かったです。「最後の一葉」。”さよなら青春”。この言葉にめっきり弱くなってる今日この頃です。じゃ、おやすみなさい。