良いコンサートでした。広島も終わって後半戦。色んな歯車が自然に噛み合ってる梶です。声も出てましたし全てがスムース。客席との空気も実に温かくて頼もしい。神奈川県民ホール自体がそうなんでしょうが、これぞホールコンサートでした。
それにしてもいい選曲ですよ。まさかこの時代になってこういう選曲のコンサートが聞けること自体がありえないことでしょうし。しかも、PAや照明を含めた音楽環境やミュージシャンの力量、色んな事が当時よりもはるかにクオリテイ―が上がってます。
あの頃はこういうコンサートがやりたかったとしてもそこにたどり着かない。今なら余裕を持ってそれが出来る。これだけの質でこのサイズ。繰り返しになりますけど、ホールじゃないと絶対に味わえない、愛おしいコンサートでありました。
そう、愛おしさね。曲に対してもそうですし、やっぱり客席とのコール&レスポンスかな。打てば響く、打たなくても響いている。一朝一夕では生まれないこの空気自体がそう思える。このツアーはそういう密度が特別な感じがあるのは思い込みでしょうか。
80年代前半という時代に対しての愛おしさもあるな。70年代が終わって、新しい何かに向かってゆく感じ。70年代もそういう愛おしさがはありますけど、それとは違うかな。かすかに見えた希望に向かって疾走してゆく、何かが始まった感じですね。
70年代は重かったですからね。ともかく目の前のことで必死だった。みんな孤立無援で抗っていた。80年代の始まりは、そこから抜けた感じがあったんです。浜田さんの3枚のアルバムはその象徴のようなアルバムでした。
その頃のことがふっと浮かんできたりね。あいつどうしてるかなあ、みたいなことも思ったり。そういう人間関係に対しても愛おしい。そう思える良い夜でした。それもこれも客席の空気が良かったからですね。
でも、遠い(笑)。終わって会館の近所で食事したら、道に迷ってしまったんです。妙な角を曲がったのかな。右も左も分からなくなって、道行く人に聞いてもみんなニュアンスが違う。駅までさまようこと20分近く。しかも中央線がべた遅れ。
週末の混雑と雨、そこにホームのトラブルがあったらしく、連鎖反応で遅れてゆく。2時間かかってしまいました。ライブは良いよい帰りはしんどい。お疲れ様でした。ということで曲ですね。
この曲を横浜文化体育館で聞いた時のことは今も覚えてます。「土曜の夜と日曜の朝」。今日は金曜ですけどって、古いギャグだ(笑)。じゃ、おやすみなさい。