ここは音楽ブログ、ということにはなってます(笑)。先日、山崎まさよしさんのインタビューで彼が横山秀夫さんの小説の愛読者だと知りました。でも、読んだことがなかったんです。いつのまにか、音楽以外のことはほんとに疎くなってしまいました。
これはまずいなあと思って、文庫本を買ってみたんです。一番有名な「半落ち」。面白かったんです。予想以上でした。人間ドックに行く時の電車の中とか待ち時間とか、その後の打ち合わせまでの空き時間とか読みふけりました。
「半落ち」を読み終えて、その足で本屋さんに行って「クライマーズ・ハイ」を買って読み始めてるところですね。こういう小説、あんまり読んで来なかったこともあるんでしょう。引き込まれてますね。
警察小説というのかな。警察対検察。そこに新聞記者が絡んでくる。むしろ新聞記者が主人公とも言える。そこでしょうね。子供の頃、「事件記者」というテレビドラマがありましたけど、その頃の気分になってるのかもしれません。
一度は新聞社に入ろうとしたわけですからね、落ちましたけど(笑)。横山秀夫さん自身が新聞記者だった。人物描写やそれぞれの関係がリアル。本物っぽい。いわゆる「あるある感」というヤツでしょう。通り一遍じゃない。
山崎さんは、彼の小説について「警察組織という究極の”官”を描きながら、弱い立場の人に目が向いている」「文章は硬質だけどそういう眼差しは優しい」「ずっと組織に属してこなかった」自分にとって新鮮で痛快、と話してますね。
新聞記者の描き方もそうですね。組織におもねったり保身に走ったり、出世が全てだったりという人との対立、新聞記者の良心との葛藤。しかも、心に傷を持っている。世間から外れてしまった人に対してに寄り添っている。
「組織」対「個人」の究極の問いかけの中で話が成り立っている。そんな小説のように思えてます、ってたった一冊読んだだけで、何を分かったようなことを、ですけど(笑)。読んでから話を聞いたら、違うインタビューになってたでしょうね。
ま、それも仕方ないですし、この間みたいなアルバムのインタビューにはならなかったでしょう。横山作品を語る、というのは他でも機会があるでしょうから、あれはあれで貴重だったと思います。
ということで、小説を読んだら映画を観ないと、ということになるんでしょうか。時間があったら、ですね、って自分でブレーキかけてます(笑)。というわけで、曲ですね。何でしょうねえ、RADWIMPSの「狭心症」を。あんまり関連性ないかな。ふっと思っただけですけど。じゃ、おやすみなさい。