という映画が公開されます。11月15日からですね。最後のマスコミ試写というのがありました。昨日かな、一昨日かな、曖昧になってる。最近のことが思い出せない(笑)。一昨日ですね。最終ですからさすがに試写室は満員でした。
山崎さんは、11月13日に新作アルバム「Quater Note」が出ます。そのインタビューがあるんで事前準備も兼ねて見に行ったんですが、すごい映画でしたよ。ミュージシャンが出ました、という感じじゃない。本格演技派俳優。存在感が際立ってました。
ご存じの方も多いでしょうけど、人気ミステリー作家、横山秀夫さんの小説「影踏み」の映画化。「半落ち」とか「クライマーズハイ」とか、彼の作品は映画化されるものが多い中で、「最後の一作」と言われていたのがこの小説なんだそうです。
ミステリーも読まないし、映画も見る時間がない。そんなにしたり顔で解説出来る人間じゃないんですが、いやあ、圧倒されました。引き込まれました。壮絶な映画でした。今はこういう言い方をするのか分かりませんが、”フィルム・ノワール”という感じでした。
暗黒映画、犯罪映画、というのかな。主人公やテーマが犯罪。暗黒街が舞台だったりとかね。アメリカのハードボイルドやギャング映画に使われた言葉ですね。日本にはなじまないような気がしていたんですが、そういう映画でした。
山崎さんが演じているのは泥棒なんです。プロの窃盗犯、というと妙ですけど、深夜、人がいる家に忍び込んで現金を持ち去るという泥棒。”ノビ師”というんだそうです。でも、弱い者や真面目に働いている人のところには入らない”義賊”のような泥棒ですね。
その人が、県のおエライさんの所に忍び込んだ時に、その家に火を放とうとしている奥さんの姿を見つけ、身を挺してそれを制止するんです。ところが、まだ誰も通報していないにも関わらずそこに来た刑事に逮捕されてしまう。
物語は、そのために2年の刑を終えて出所してきたところから始まります。すごい映画だなあと思ったのは、議会や裁判所という権力の裏側にうごめくどろどろした欲望と、そこに翻弄される人たち、更に、双子の兄弟という肉親同士の痛ましいまでの愛憎と救済劇。
二転三転、絡み合う人間関係。大詰めで、そういうことだったんだ、という大どんでん返しもありました。現代劇ですからね。こういう一歩も引かない、手をゆるめない映画は珍しい気がしました。と言っても最近の映画はそんなに見てないんで単なる感想ですが。
竹原ピストルさんも出てましたよ。犯人と刑事という関係。ガチンコの演技を見せてました。重厚かつ劇的。繰り返しですが、ミュージシャンのプロモーション映画ではありませんでした。主題歌の「影踏み」は、もちろん歌ってます。
パンフレットによると山崎さんは、横山秀夫さんの作品は全部読んでるという愛読者だそうで、二人が意気投合したところから始まったんだそうです。それも思いがけない気がしました。そんなことも踏まえてインタビューしようと思ってます。まだ先ですが。
何だか慌ただしい。そんなに色々やることがあるわけじゃないんですけど、心理的にどっか余裕がない。若い頃は違ったんですよ。「忙しい?」とか聞かれると「物理的には忙しいけど、精神的は暇」とか言ってたんです。
今は逆。「物理的はそんなでもないけど、精神的には追われてる」。年のせいです。そうだ、J-CASTニュースに拓郎さんのライブ映像について書きました。昨日アップされたのかな。こんな感じです。
https://www.j-cast.com/trend/2019/10/30371386.html
というわけで、山崎まさよしさん、「影踏み」を。じゃ、おやすみなさい。