さっき戻ってきて、これを書こうなあと思ってテレビ版を見たら、NHKでドキュメンタリーをやることを知りました。見ながら書いてます。自分の見たことよりもテレビの内容の方に意識が行ってしまって気が散ってます(笑)。
整理しますね(笑)。ONE OK ROCKは、2月に9枚目のアルバム「Eyes of the storm」が発売されました。その後から彼らはアメリカ・アジア・ヨーロッパというワールドツアーに出ました。計48本。
それが終わって日本に帰ってきて始まったのがこのJAPANツアー。関東地方の初日が今日のスーパーアリーナでした。この前に観たのは二年前かな、東京ドーム。あの時よりも一段と成長した、大きくなったというステージでした。
何が変わったか、音や演奏、歌も含めたライブのスケール感。照明がすごいとか、会場が大きいとか物理的なものだけじゃないですね。客席を受け止める度量とか、音楽の届く範囲とかそういう全体像が大きくなった。
そして、客席との一体感がより強くなった。その表れが一緒に歌うという場面でしょうね。日本のバンドが英語で歌って、その英語の歌詞を1万9千人が大合唱している。前からそういうコンサートではあったんですが、一段とそうなってました。
日本で洋楽のライブを見ることが少ないのは、どっかでよそ行きさを感じてしまうことが多かったからなんですね。最近は英語で合唱するシーンも少なくないようですけど。日本のバンドですからね。前はそんなことありえなかったです。
昭和のロックシーンは、英語か日本語か、というテーマがあったくらい。英語で海外に出るんだ、と言っていた裕也さんは今年なくなりました。平成は、圧倒的に日本語の時代でした。でも、彼らを見てると隔世の感もあるんです。
今日、Takaさんが良いこと言ってましたね。自分たちは昭和生まれだけど、ずっとそこに向かって中指を立ててる感じがあった。でも、今は、その中のいいことも分かるようになってきてる、みたいなことかな。メモを取ってなかったんで正確ではありません。
今、NHKで放送してるのは、ワールドツアーの密着ドキュメントです。これが見たかったというシーンが色々出てます。バス一台で生活しながら全米を廻る姿。会場の様子とか、現地のお客さんがどんな感想を持ってるかとか。
ツアーの取材、色々やってきましたけど、外国のツアーの取材は機会がありませんでした。もし、若ければ、こういうことをやってみたかった、というのをテレビがやってます。しかもNHK。と言ってもう悔しいとも思いませんが。
で、今日、見ていて改めて思ったこと。Takaさんの声。素晴らしいんです。アメリカ人のようなフィジカルなごっつさはないんですが、突き抜けるようにのびやか、そして知的でアグレッシブ。汚れてない品のあるシャウト。声量もあります。
MCも饒舌になった。”バンドは生き物だから形を変えていかないと生きて行けない”とか”みなさんたちのはけ口になるつもりは一ミリもありません”とかね。”バンドの生きざまをリスペクトしてくれていると思えるのがうれしい”とか。明快で説得力がある。
今、放送はヨーロッパツアーの様子をやってます。まさにワールドツアー。NHKじゃないと同行できません(笑)。言葉も違うし環境も毎日変わる。その中で唯一の武器になるのが声と演奏。客席がみんな一緒に歌ってますよ。
今日のライブの客席に対しての心の開き方がこれまでになかった気がしたのは、こういう経験があってこそ、というのがよく分かりますね。今、バスの中で外人プロデユーサーと曲を作ってます。まさにトラベリンバンド。すごいや。
こういう読み物が書きたい!と言っても、もう手遅れでありますが。あのバスに乗ってたらすぐに腰が痛くなりますね。若い書き手に期待しましょう。音楽に何が出来るのか、バンドとは何なのか。リアルな映像です。
ヨーロッパツアー最終日、48本目のパリ。ドラムのTomoyaさんがインタビューで涙で絶句してます。いい涙だ。番組最後のTakaさんの言葉「これを観てもONE OK ROCKとは何か、分かりません。ライブに遊びに来てください」。同感です(笑)。
というわけで良い番組でした。欧米人には作れない日本人のロック。曲ですね。世界中のお客さんが合唱していた曲。アルバム「Eye of the Storm」から「Wasted Nights」を。じゃ、おやすみなさい。