という本が出てるんです。出たのは5月ですが、好評なんでしょうね。すでに三刷。売れるということですね。今日、ゲストに来られた評論家の北中正和さんが書評を書かれていたこともあって読んでみたんですが、これが面白かった。
書いたのはロバートキャンベルさんという日本文学研究家、東大の名誉教授。日本文学への造詣の深さは世界で指折りということになります。で、その方が陽水さんに魅入られて、それを英訳したという本。50曲が英語になってます。
評判は聞いていたんです。でも、どっか斜に構えてました。なぜかというと「英語に出来るわけないでしょう」という感じだったんです。陽水さんの言葉の微妙な言い回しとかボキャブラリーやニュアンス、英語に出来るとは思えませんでしたからね。
でも、読んでみたら実に勉強になりました。刺激にもなりました。なぜ、こういう言葉が使われているのかとか、この言葉の意味はどういうものなのか、その解釈をお書きになっている。しかも、当の陽水さんとの会話も入っている。
本人に、自分の解釈を投げかけて意見を求めている。この言葉はこういう意味にも取れますが、本当はどうなんですか、と追及している。陽水さんも相手が相手ですからね、僕らが聞いてもきっとはぐらかされるだろうなということも答えざるをえない感じなんです。
一番分かりやすいのは。基本的な英語と日本語の違い。英語はどんな文章でも主語と述語がある。”泣く”という動作があれば”誰が”ということが必要となる。キャンベルさんは、「ここの主語は誰ですか、IですかWEですか」と聞いたりする。
陽水さんが「考えたことがなかった」と答える場面がずいぶんあったりしてました。二本の僕らは気にならずに終わってしまうとことも丁寧に聞いてゆく。参考になりました。改めて詩人・井上陽水の面白さを再認識させられた感じでした。
もし、ご興味あれば。どこの図書館に入っているんじゃないでしょうか。でも、今、そういう聞き方をする人は少なくなったなあという実感もあります。音楽をちゃんと語る。やるべきことはあるなあ、と思わされました。
ということがあったわけですが。千葉、復旧が遅れてますね。鉄塔が何本か倒れてしまっただけで、こんなに被害が深刻になる。しかも首都圏の千葉、ですよ。支援物資の送り先さへ決まってない。東日本大震災の時の方が支援の動きは早かった気もします。
内閣改造、だそうですけど、誰も千葉の話をしない。そういう国なんでしょうか。防災こそ国防だと思うのです。僕も生れは船橋ですから、他人事ではないわけですが。BAY FMをやめてから少し遠のいてしまったかもしれません。ともかく早い復旧を祈ってます。
曲ですね。陽水さん、「ジェラシー」。”流れるのは涙じゃなく汗”、その汗はどういう汗か、という解釈をされてます。一事が万事、面白い本です。じゃ、おやすみなさい。