NACK5「J-POP TALKIN’」のインタビュー。9月18日に頭脳警察の新作オリジナルアルバム「乱破」が出ます。新作アルバムは10年ぶり。今年から来年が結成50周年。その記念アルバムでもあります。
頭脳警察は、PANTAさんとTOSHIさんのユニット。レコードデビューは72年。でも、一作目も二作目も発売禁止になるという波乱の始まりでした。理由は政治的に過激、ということですね。そうした一連の出来事が彼らのイメージとして定着してしまいました。
世の中が求めた、という言い方も出来ますね。彼らのそういう政治的な姿勢にうさを晴らそうとした人がたくさんいた。言ってみれば、反逆的スターでした。ただ、彼ら、特にPANTAさんは、もっと色んな音楽をやれる人だったのに、それが出来なくなってしまった。
75年に解散してソロになりました。その後は、PANTA&HALとか様々なユニットを組んだり、沢田研二さんや石川セリさんに曲提供をしたり、独自の活動を続けてました、ソロのアルバムにも骨太な世界観の力作が何枚もあります。
頭脳警察の再結成は90年が最初ですね。2001年にも再々結成。震災の後にもツアーを行ったりしてます。70年代の政治の季節が終わっても、PANTAさんのロックスピリットが途絶えたわけではなくて、むしろ、よりシャープになってる感じです。
頭脳警察が50年。彼は今年69才。同じ時代を生きてきた人たちへのいたわりの気持ちも歌われたりしてます。もちろん、理不尽さばかりがまかり通る世界への嘆きの歌もあります。そういう意味での同時代的なアルバムです。
バンドは黒猫チェルシーという去年活動休止したバンドのメンバーが主体。20代。音は若いです。過去のバンドという感じはありません。でも、これが最後になるのかなあ、という予感もあります。頭脳警察として最後のインタビューになりそうです。
昨日のRADWIMPS、良かったです。これまでとはっきり変わったのは、バンド、特に野田洋次郎さんが、若い観客に対して「自分が引っ張って行く」という強烈な自覚を感じさせたことでしょう。ま、下世話に言えば「兄貴分」的なリーダーシップ。良い感じでした。
新旧世代のそれぞれのロック。音楽は面白いです、って今さらですけど(笑)。というわけで、頭脳警察の70年代の曲「さようなら世界夫人よ」。今回のアルバムで新録音してます。じゃ、おやすみなさい。